身体の腰から下の部位を下半身(下肢)と言う。
下肢は歩行運動を担っているが、上半身に比べると運動量が少なく、蓄積された脂肪が燃焼されにくい部位でもある。
原因は浮腫み(むくみ)や骨盤の歪みによるものが多いが、腰回りや太ももなどに多く蓄積された脂肪は、皮下脂肪型肥満によることも少なくない。
皮下脂肪型肥満は女性に多く、内臓に蓄積される脂肪は少ないものの、下半身太りの原因となりやすい。
気になる!下半身が太る原因~下半身太り
下半身太りの原因は浮腫みや骨盤の歪み、皮下脂肪型肥満などによるものが多い。
浮腫みとは、たとえば長時間座り続けていることなどで、下肢の皮下組織にリンパ液が貯留され膨れ上がる状態のこと。
原因として、長時間に渡り同一姿勢を取り続けるなど外的な要因が大きく、局所的に静脈が圧迫され、血管が塞がれることで血流が阻害され、体組織が膨れ上がり浮腫(ふしゅ)となる。
下肢末梢は動脈血を排出している心臓から遠く、静脈血を送り返すポンプの力が弱いため、その働きを筋肉の血行促進効果により補っている。
長時間の座位などで同一姿勢を長く続ける人は、下肢末梢の筋肉量が少ない、または筋力が低下していることが多く、そのため、筋肉のポンプ作用が低下することとなる。
また、骨盤の歪みはお腹をポッコリさせ、血管を圧迫し、血液の循環不良を招き、新陳代謝の低下の原因となる。
血流循環不良により、筋肉は硬くなり、疲労物質の循環が行われず、筋力低下による基礎代謝ダウンを招く。
O脚やX脚をつくる内股歩きをしている人は骨盤に歪みが生じていることが多い。
内股歩きは、大腿の外側筋を使用するが、内側筋は使わない。そのため、外側から筋肉が張っていきやすく、下半身太りの原因となる。
皮下脂肪型肥満(洋なし型肥満)
皮下脂肪型肥満とは、皮下組織に脂肪が溜まることによる肥満である。
皮下脂肪は、男性より女性の方が蓄えやすく、内臓脂肪と比較すると落としにくい。
お尻や太ももといった下半身に蓄積されやすく、身体が洋ナシのようなシルエットを描くことから「洋ナシ型肥満」と呼ばれている。
関節痛や月経異常などと合併しやすいため、運動などで改善を心がけたい。
下半身の脂肪はなぜ落としにくいのか?
皮下脂肪が落としにくい原因には女性特有の身体的特性も関係している。
皮下脂肪は効率よくエネルギーを蓄えることができ、出産・育児の際には断熱や保温、母乳のエネルギー源となる。
ホルモン不足となる閉経後にホルモンを補い、結果として骨粗鬆症予防にも役立つ。 つまり、皮下脂肪は女性には欠かせない脂肪であり、そのため、皮下脂肪が蓄積されやすい身体構造となっている。
とは言え、不要な皮下脂肪──特に、下肢の脂肪が絶対に落とせないわけではない。
血液循環が悪くても、下肢の皮下脂肪においても遊離脂肪酸への分解は行われている。
分解された遊離脂肪酸は、肝臓へ運ばれる前に筋肉で消費される。
内臓脂肪と比較すると遊離脂肪酸への分解量が少ないものの、根気よく運動を続けていけば、余分な皮下脂肪落とすことが十分に可能である。
下半身ダイエット(下半身痩せ)
下半身太りは、その原因である、浮腫み、骨盤の歪み、皮下脂肪型肥満の改善がポイント。
手法としては次のような、継続して行えるダイエット運動が有効とされる。
下半身に効果があるダイエット方法
1.スクワット
スクワットは太腿を鍛えることができるレジスタンス運動の一つ。
レジスタンス運動には、筋肉に負荷をかけて行う無酸素運動が多い。適切に行うと、太ももの裏にあるハムストリングスや、屈伸筋である大腿四頭筋への負荷が可能となる。
スクワットによる効果や、正しいやり方をわかりやすく紹介しています。むくみに悩む方、予防したい人には特にお奨め!
2.骨盤ダイエット
出産・分娩などによって負荷がかかり、歪みを生じる骨盤。
骨盤ダイエットを行うことで骨盤の矯正が可能であり、下半身の浮腫みの改善も期待できる。
骨盤の歪みを矯正する骨盤ダイエットをまとめた記事です。骨盤ダイエットの継続で骨盤の歪みを改善、下半身のむくみにも効果的あり!、ぜひ、自分に合ったエクササイズを見つけてください!