必須ミネラルの硫黄(イオウ)は、毛髪や爪の材料になり、エネルギー代謝を助ける!
イオウ(硫黄)は、人の体を構成するのに不可欠な必須ミネラルの1つ。肉、魚、卵、豆などの食べ物にたくさん含まれている。イオウは、メチオニンやシステインやタウリンなどのアミノ酸を構成する重要な物質。メチオニンやシステインやタウリンは、髪の毛、爪、皮膚の角質、軟骨の材料になる。またイオウは、ビタミンB1やパントテン酸の構成物質でもある。ビタミンB1は糖代謝を助ける補酵素として働き、パントテン酸は3大栄養素の代謝を助ける補酵素として働くほか、HDLコレステロールを増やす働きもしてくれる。
イオウ(硫黄)は、人体の構成に欠かせない16種類の必須ミネラルのうちの1つ。元素記号はS、原子番号は16。イオウは英語ではsulphur(シェルプール)といい、「燃える石」という意味のあるラテン語が語源と言われる。
イオウは天然では隕石、マグマ、火山ガスなどに含まれており、火口から噴出した火山ガスが外気に触れて120度以下に冷めると、凝固して黄色い鉱物のイオウとなる。
イオウは食品にも含まれており、イオウの含有量が多い食品には、肉類、魚類、鶏卵、豆類などが挙げられる。
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全部で100種類以上もあると言われるミネラル。このうちで人の体になくてはならない必須ミネラルは、ナトリウム、マグネシウム、リン、硫黄など全部で16種類あります。これらは体内で合成不可能なので、食事やサプリからしっかり摂りましょう。
メチオニン、システイン、タウリンなどイオウが含まれるアミノ酸を、まとめて含硫アミノ酸という。
含硫アミノ酸は、他のアミノ酸と協働してタンパク質を構成し、タンパク質は毛髪、爪、肌の角質、軟骨などの大事な材料となる。含硫アミノ酸が不足または多過ぎると、体に以下のようなトラブルが起こりやすくなる。
皮膚炎、肌のしみ、爪がもろくなる、関節が弱くなる、抜け毛、むくみ、肝機能低下、動脈硬化、生活習慣病
動脈硬化、吐き気、めまい、過眠症、低血圧、葉酸やカルシウムの減少、白血球数の増加
イオウは、ビタミンB群のうちビタミンB1やパントテン酸を構成する成分でもある。
ビタミンB1は糖のエネルギー代謝をサポートする補酵素の働きをし、パントテン酸は3大栄養素すべてのエネルギー代謝を助ける働きをする。パンテトン酸は他にも、血中の善玉コレステロールを増やす働きをする。善玉コレステロールには、血管を狭くする悪玉コレステロールを取り除いてくれるので、動脈硬化の予防になる。
イオウから成るビタミンB1やパントテン酸が不足すると、疲労、風邪、皮膚炎、成長障害などが起きやすくなる。
イオウには「卵の腐敗臭がする」というイメージがあるが、実は硫黄そのものに臭いはない。
卵の腐敗臭がするのは、イオウに硫化水素が含まれている場合に限っている。分かりやすい例を挙げると、硫黄泉と表示されている温泉は臭わず、硫化水素泉と表示されている温泉は卵の腐敗臭がする。