恒常性(ホメオスタシス)とは、外部の環境に変化があっても、体内の環境を一定に保つ機能である。例えば、人間の体温は37度前後が最適であるが、気温が体温よりも高くなったり、低くなったりしても、最適な体温を保つことができる。体温の上昇を発汗によって防ぎ、体温の低下を体を震わせ、筋肉を収縮することで防ぐ。この他にも、血糖値を一定に保つ働きなど、恒常性の命を維持するための働きは多くある。
ダイエットを行うと、だれもが迎える停滞期も恒常性と深く関係している。ダイエットで食事制限を長く行っていると、体が「飢餓である」と判断してしまう。そのため、恒常性の働きで脂肪を蓄積し、なるべくエネルギーを消費しないように体が働いてしまうのである。つまり、体は危機に供えて省エネモードになる。そのため、停滞期はやせにくくなってしまう。
しかし、停滞期に入ってもそのままダイエットを続けていれば、体が「飢餓なのではなく、その状態が正常である」と判断するようになるので、またダイエットの効果が出やすくなる。
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