昔は消化の良し悪しが、今は健康増進、ダイエット効果が食べ合わせの決め手
食べ合わせとは、一緒に食べると身体に悪いとされる食品、あるいは、良いとされる食品の組み合わせのこと。
日本では、古くから「合食禁」あるいは「食合禁」として、悪いとされる食べ合わせが多く言い伝えられてきた。
その多くは、消化の悪い(柿とたこ等)食べ合わせに注意を促すものだが、中には消化の妨げにならないもの、さらには消化を助けるものも存在する。これらは決して間違っているのではなく、現代のように食品鮮度を保てなかった時代の生食の戒め、あるいは暴飲暴食のたしなめといった、いわば生活の知恵の伝承と考えられている。現代の食べ合わせは、一緒に食べると消化に悪い食材への注意喚起ではなく、一緒に食べることで、食材の栄養素をより効率良く摂取し、健康増進やダイエットの効果を狙うものが多い。なかでも、話題になったのが、「肉と油と米を食べて痩せる」と言うダイエット方法。一見、肥満の原因にもなりかねない食材だが、燃えやすく体脂肪がつきにくい「食べ合わせが」あるという。食事制限を強いられがちな一般的なダイエットに比べ、空腹感が少なく無理なく痩せられと評判になり、「食べ合わせダイエット」としてメディアにも紹介された。また、近年は健康増進を目的とした食べ合わせにも注目が集まっており、骨粗しょう症予防、アンチエイジング、デトックスなどの効果が期待されている。
食べ合わせとは、特定の食品と食品を組み合わせて食べること。
一緒に食べると良いとされる食品、または悪いとされる食品の組み合わせがあるが、昔から言い伝えられてきたものには、タコや柿などのように「一緒に食べると消化に悪い」とする食べ合わせが多い。
言い伝えられてきた食べ合わせの起源や由来は、はっきりとしておらず、「消化に悪い」という合理的な根拠が疑わしいものも存在する。しかし、今ではそれは、食品の鮮度を保つことが難しかった時代における食中毒の警鐘、あるいは、実は食べ過ぎ注意を促す戒めなど、人づてに伝承された先人の知恵、すなわち知識と経験の産物であると考えられている。消化に悪いと言う「方便」を使うことで、食生活のリスクを未然に防いでいたのである。
現在の食べ合わせは、かつて言い伝えられてきたものと少々趣が異なる。
消化を促進する組み合わせもあるが、たとえば、胃腸を冷やし消化機能を低下させるといった、「一緒に食べると悪い」はずの食べ合わせで食欲を抑制する。あるいは、栄養素と、それを効率的に引き出す補助食材との組み合わせで吸収アップを図る。そういった、特定の効果を引き出すことで、健康増進やダイエットにつなげようという食べ合わせが脚光を浴び、近年では、ダイエットではご法度だったはずの肉と油を取り入れた、「食べ合わせダイエット」に注目が集まっている。
昔から言い伝えられてきた食べ合わせには、消化に悪いと言う「方便で」、その弊害から人々を守ってきたものが少なくない。今となっては合理的な根拠も薄いものも多く、すたれて良さそうなのだが、どういうわけか律儀に守っている人が多いようにも見受けられる。先人たちの知恵には現代人でも計り知れないなにかがあるのかもしれない。
食べ合わせというと真っ先に思い浮かぶのがこれ。
実は、脂っこい鰻と消化を助ける梅干しの相性は悪くない。
食べた人の話では、うなぎを食べたあと、梅干で口の中がサッパリするらしい。消化に良いし、口の中もさっぱりすれば食欲も増進する。それがなぜ相性が悪いなどと?
諸説があるが、どうやら、食欲が促進され食べ過ぎてしまう可能性があるのでマズイらしい。脂っこい鰻の食べ過ぎは、腹にも懐にもダメージを与えるということか。
暴食を戒めるためと言われているが、散財を戒める効果もあると思えば、現代でも立派に通用する言い伝えだろう。
消化の悪い食べ物同士の組み合わせだから、などと言われている。
わざわざ禁じて長年言い伝えてきたとは、いったいどんな恐ろしいことが起きるのだろうかと思うが、実際に食べた人の話によると、特に何も起きなかったらしい。
これについては、傷みやすい生鮮食品、特に山の幸と海の幸を同時に食べると、食あたりになるから注意するように、という説が有力のようだ。現代のような食品の保存・運搬技術がなかった時代、海と山のナマモノを同時に食べると言うことは、命にかかわる問題だったのかもしれない。注意ではなく、むしろ食べるなと言うあたり、実際にお亡くなりになった人も、それなりにいらっしゃったのだろうか。
一方現代では、固形のまま胃の中に運ばれる食材は、消化に時間がかかるから空腹感を感じにくく、腹持ちが良いという「メリット」があるとされる。技術の進歩と時代の変化を感じざるを得ない。
現代の食べ合わせは、食材の栄養素を効率よく摂取し、健康増進に役立てようとするもの、あえて、消化に悪い食材を組み合わせダイエットに効果を上げようとするもの、脂肪を燃焼しやすい身体を作りダイエットをサポートしようというものなど、特定の効果を引き出すために、積極的に食材を組み合わせることが特徴となっている。
健康増進を目的とした場合では、骨粗しょう症の予防に適した食べ合わせなどが知られている。
ビタミンDはカルシウムの体内吸収を促し、骨への付着を助けている。
カルシウム多くを含む牛乳などの乳製品と、ビタミンDを多く含むキノコ類などを一緒に摂取することで、より効率的にカルシウムを摂取できるようになる。
消化の悪い食材の組み合わせはダイエットに役立つとされている。
消化に時間のかかる食物は、消化器官の負担が大きい。そのため血糖値の上昇も緩やかなものとなり、インスリンの分泌を抑制してくれる。インスリン分泌が抑えられると中性脂肪の発生も抑制され、同時に空腹感を感じにくく、腹持ちが良くなるというメリットもある。
ただし、消化の悪いものばかり食べると胃腸に負担がかかりすぎる。
度を過ぎると体調を崩すことになるので注意が必要である。
食べ合わせダイエットとは、管理栄養士であり、ダイエットカウンセラーの伊達友美さんが提唱するダイエット方法。飢餓ストレスなどをあまり溜めずに痩せられるということで、一時期流行ともなった。
食べ合わせダイエットでは、肉、米、油の摂取が可能とされている。
ダイエットの大敵である油の摂取という、従来の常識を覆した方法で話題を集めたことは記憶に新しい。
食べ合わせダイエットは、食べること自体がエネルギーの消費活動、つまり代謝であることを利用している。 脂質の少ない肉を消化することでエネルギーを消化し、燃焼しやすい油を摂取することで燃えにくい(落ちにくい)脂肪と置き換え、消化吸収の良い米を食べることで効率よく代謝アップさせる。
そのため、食べ合わせダイエットでは、酵素と良質な油の摂取、それと代謝アップに適した食べ物・食べ方のチョイスがポイントとされる。
果物や野菜に含まれる酵素が食物の消化を促進する。 オリーブオイル、ごま油などの良質な油が体脂肪と置き換わり、動脈硬化などのリスクも下げる。 身体を温める食材・食べ方を選び新陳代謝をアップさせる。
伊達友美さんが提唱する、食べ合わせダイエットによると、「栄養をしっかりと摂り、身体を温めて内臓機能を活性化させ、代謝の効率が改善され、糖類・脂質を燃焼しやすい体質を作る」ことが可能とされる。
ただし、ただ食べるだけでは基礎代謝は上がらず、リバウンドのリスクから逃れられない。 どんなダイエットでもいえることだが、基礎代謝をアップさせる運動(筋トレなど)を欠かさず行うことが大切である。
https://slism.jp/communication/indigestible-foods-and-digestible-foods.html
消化に良いものと悪いものを比較して紹介。消化が悪いものって、胃腸の負担が大きくて身体に悪そう…などと思っている人も多いのでは?実は、消化が良いものは腹持ちが悪いというデメリットがあり、消化が悪いものは腹持ちが良いというメリットがあるのです。