ビタミンB1とは、水溶性ビタミンに分類される栄養素である。1910年、鈴木梅太郎博士が米ぬかから見つけたとされるビタミンで、糖質の分解に関わっている。チアミンなどの別名で呼ばれることもある。
1日における成人のビタミンB1推奨量は、18~29歳の成人男性で1.4mg、成人女性で1.2mgとなっている。
ビタミンB1の働き
体内に摂取されたビタミンB1は小腸で吸収され、酵素の働きを促進する低分子化合物の補酵素となる。体内で補酵素の役割を終えた後は、尿や便とともに体外に排泄されるようになっている。そのため、体内に蓄えておくことはできず、食べ物から摂取する必要がある。
また、疲労回復に作用するビタミンとしても知られており、蓄積した疲労物質の除去に働く。
神経系機能を正常にしたり、糖質をエネルギーに分解する働きをサポートしており、エネルギーの代謝をスムーズにすることでダイエットにも効果を示すのではないか、と考えられている。
血行促進・免疫強化など健康増進効果や、美肌やアンチエイジングなどの美容効果なども期待されている。
ビタミンB1が欠乏すると
ビタミンB1が欠乏すると糖質の分解がスムーズに行われなくなり、エネルギーが各器官に送られづらくなる。そうすると体内に疲労物質が溜まっていき、食欲不振や倦怠感、四肢末梢のしびれ等の症状が現れるようになる。さらに酷く欠乏すると、脚気などの疾患を引き起こすことも。
1度の飲酒量が多い人や、糖質の多い食品を中心に摂取している人では、ビタミンB1が不足しがちになると言われている。
ビタミンB1を多く含む食品
ビタミンB1の含有量が多い食品は、豚肉やきな粉、たらこ、オレンジなどである。豚肉はどの部位においてもビタミンB1が豊富に含まれているのだが、豚肉ばかりを摂り過ぎていると摂取カロリーが高くなってしまう。
他にも、野菜やフルーツ、魚介類などにも含まれているため、いろんな食材をバランスよく摂取することを心がける必要がある。
ビタミンB1を効率よく摂る方法
ビタミンB1は、調理状況によって破壊されてしまうことがある。
破壊される原因は、熱である。この栄養素は熱やアルカリ性に弱い性質があり、熱を加える調理方法はビタミンB1が失われやすい。
効率よくビタミンB1を摂取したい場合は、熱を加えずに済むフルーツや生野菜を食事に一品加えると良い。
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