動物性脂肪は動物に含まれる脂肪のことで、身体活動の大きなエネルギー源となるもの。
多く含有する食品として牛乳・乳製品・肉類が代表的だが、チョコやケーキなど洋菓子にも多く含まれる。
これらを習慣的に食べていると、動脈硬化や脳梗塞など生活習慣病を発症しやすくなる。
また動物性脂肪は飽和脂肪酸を多く含むため、心臓血管系の病気リスクも増してしまう。
病気予防のためには、脂肪の適量摂取を守ることが大切。
また肉を食べる際は、動物性脂肪を分解する野菜も一緒に摂るのが、健康を損ねない食べ方のコツ。
動物性脂肪は身体活動の大きなエネルギー源になるもの
脂肪には、植物に含まれている植物性脂肪と、牛や豚など動物に含まれている動物性脂肪の2種類がある。
そのうちで動物性脂肪は、運動など身体活動の大きなエネルギー源となる重要な栄養素。
しかし、それ故にカロリー過多や肥満を招きやすいので、一般的にはダイエットの敵といったマイナスイメージが強い。
牛乳、乳製品、肉類、洋菓子の食べ過ぎは生活習慣病を招く
動物性脂肪を特にたくさん含んでいる食品には、牛乳、乳製品、肉類が代表例として挙げられる。またチョコレート、ケーキ、アイスクリーム、ドーナツといった洋菓子類にも多く含まれている。
これらの食品を習慣的に食べていると、高血圧、動脈硬化、脂質異常症といった生活習慣病に罹ってしまいやすくなる。
また動物性脂肪には、血液中の悪玉コレステロール量を多くする飽和脂肪酸がたくさん含まれているため、心臓血管系の病気(心筋梗塞など)にも罹りやすくなってしまう。
肉類や乳製品の動物性脂肪に含まれている飽和脂肪酸。重要なエネルギー源だが、肥満などダイエットの敵(かたき)となるほか、心筋梗塞や糖尿病など生活習慣病の要因ともなる。なので、目安量に沿って摂取することが大切!
動物性脂肪たっぷりの欧米的な食事を続けていると、コレステロール値上昇や血液ドロドロの原因に! 血液の流れが悪くなると新陳代謝が落ちてダイエットの成果が表れにくくなるので、血液をサラサラにする食べ物の摂取を心掛けましょう。
血管が弱くなるので摂取量が少なすぎても良くない
生活習慣病のリスク因子であるため悪者のイメージが強い動物性脂肪だが、摂取量が少なすぎても健康を害することがある。
その具体例が脳出血。脳出血は血管を丈夫に保つ動物性脂肪の飽和脂肪酸が、極端に不足することで発症し得る病気。
また国立がんセンター研究チームの追跡調査によると、動物性脂肪をしっかり摂っている人ほど脳卒中に罹りにくいという結果が出ており、健康維持のためにはある程度の摂取が必須と考えられる。
また牛乳1日約200ml、肉を1日おきに約150g食べるようにすると、逆に心臓病に罹りにくくなるという調査報告もある。
脂肪の摂取目安量は1日50g。野菜を一緒に食べるのもお奨め
厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、日本人では男性の約20%、女性では約30%が脂肪を摂り過ぎという結果が出ている。
脂肪の摂取目安量は1日約50gが理想的とされている。
また動物性脂肪の多い肉を食べる場合は、野菜を一緒に摂る食べ方が奨められている。
野菜には動物性脂肪を分解する力がある。