悪玉コレステロール(LDLコレステロール)は脂質の一種で、全身にコレステロールを運ぶ働きがある。過剰なコレステロールは脳梗塞や動脈硬化などの恐ろしい病気を引き起こす原因となる。
もともとコレステロールは健康維持に欠かせない重要な働きをしている。
肝臓や腸で作られた脂質を、細胞膜の構成、副腎皮質ホルモンの材料にする等、本来は健康維持に働く。体内で約1,000~1,500mg合成され、食事から摂取した量が約300mgくらいならば血液値に影響がないと言われている。
しかし、分泌された脂質が多すぎて、全身に運んだ脂質が血管壁などを塞いでしまう原因となるためコレステロールを送り出すものを悪玉コレステロール、コレステロールを回収するものを善玉コレステロールと呼んでいる。
悪玉コレステロールが増加すると
全身に運ばれた脂質の量が多すぎると、各部位の血管壁にまとわりつき、徐々に血管を細くすることになる。細くなった血管は血液の流れを滞らせ、最後には脂質で血管壁を塞いでしまうことになる。
血液がスムーズに流れなかったり、血管を塞がれてしまうと心筋梗塞など血管にまつわる怖い病気を引き起こすこととなる。
心筋梗塞
心筋梗塞とは、冠動脈が塞がれ、血液による酸素や栄養の供給が一定の間行われないことで心筋細胞が壊死してしまう病気である。
発症するとバタンッと倒れてしまうイメージを持つが、心筋梗塞はいきなり倒れることは無い。急激な胸の痛みに襲われることに始まり、上半身に痛みが響いていくケースが多い。
原因には、年齢的なものや生活習慣病、ストレスなどが挙げられる。
心筋梗塞の予防をするには、生活習慣の見直しとともに、“適度な飲酒が良い”という研究結果が多目的コホート研究によって報告されている。
これまで飲酒は心筋梗塞発症のリスクを高めるものとされてきたが、飲酒によるリスク上昇は見られず、心筋梗塞のリスクを低下させる予防となるとのこと。これは酒に含まれるエタノールの善玉コレステロールを増やす働きによるものと考えられている。
しかし、飲酒が心筋梗塞のリスクを下げるといっても、アルコールの大量摂取は生活習慣病などの発症リスクを高めることとなるため、適量を心がけることが必要である。
食べて下げる!悪玉コレステロールに効く食材
LDLコレステロールの増加は、命に関わる病気さえ引き起こすことが報告されている。生活の中でLDLコレステロールを減らすように心がけることが大事となる。
食材の中には、LDLコレステロールを減少させるものがあり、毎日の食事の中で適度に摂取すると良い。悪玉コレステロールを減少させる食材は、大豆・青魚・お茶などである。これ等の食材に含まれる栄養素(不飽和脂肪酸や食物繊維)はコレステロールを体外に排出したり、コレステロールを抑制する働きをするため、日頃の摂取を心がけたい。
悪玉コレステロールを減少する方法をさらに詳しく!
栄養素の中には善玉コレステロールを増やしたり、悪玉コレステロールを抑制してくれるものがある。それらを多く含む7つの食品をご紹介。
コレステロールを下げるためには、コレステロールを下げる食品を積極的に摂ることと、コレステロールを多く含む食品や高める食品を控えることも大事である。
オリーブオイルを使った食事ダイエットを紹介する。
オリーブオイルの成分はオレイン酸が多くを占めており、コレステロールに対する作用が期待されている。
悪玉コレステロールの低下と善玉コレステロールの増加が期待されるダイエットである。
参考資料
- 飲酒習慣と心筋梗塞の関連について
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/300.html