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若返りのビタミン
ビタミンEはアンチエイジングが期待される抗酸化物質。そのほかにも中性脂肪や悪玉コレステロールの減少に効果あり!
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筋肉の修復効果あり
ダイエットで落としたくないのが筋肉。ビタミンEは筋肉を修復させる働きがあるため、筋力維持に活用したい。
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ビタミンEを多く含む食品
ビタミンEが豊富な食べ物はナッツ類(アーモンドやピーナッツ)、植物油、うなぎ、マーガリンなど。
注目される若返り物質も、摂取量を守ることが大切!
ビタミンEとは脂溶性ビタミンの一つであり、トコフェロールとトコリエノールという物質に大別することができる。
活性酸素によって脂質が酸化する過酸化脂質の増加を防いだり、若返りに効果のある抗酸化物質として注目されている栄養素である。
厚生労働省が発表しているビタミンEの1日当たり摂取目安量は、18歳以上の成人男性で7.0mg、同じく18歳以上の成人女性で6.5mgと定められている。
目安量を超えた過剰摂取や欠乏は身体に何らかの症状が現れたり、健康を害する危険性もある。
脂溶性ビタミンであるビタミンEは、水に溶けにくいが、脂質と組み合わせて摂取すると体内への吸収率が上昇する。摂取すると体内から除去されにくく、脂溶性ビタミンが蓄積されていくと過剰摂取による症状が現れる。
ビタミンEは体内に摂取されるとそのままの状態で細胞に吸収されるのではなく、胆汁酸の働きによってミセルという分子の集合体を形成する。ミセル化したビタミンEは小腸から吸収され、肝臓に運ばれると代謝されることになる。
肝臓で代謝されたビタミンEは、超低密度たんぱく質(VLDL)の一部となり、生体膜や脂肪など身体の末梢組織へと送られる。
ビタミンEの主な健康効果として、
などが期待されている。
抗酸化作用が強く健康増進に期待されるビタミンEは、生活習慣病の予防などに役立つ。また、ビタミンEには損傷した筋細胞膜の修復作用があるため、ダイエットで必要になる筋肉を維持するためにも適度な摂取を心がけておきたい。
ビタミンEの過剰摂取は身体への健康被害はないと考えられていたが、近年では摂り過ぎに対する危険性が考え直されてきている。
理由は、摂り過ぎると骨粗しょう症のリスクが高まる可能性があるため。過剰なビタミンEは、骨代謝に働く破骨細胞の成長を促し、骨代謝のバランスを崩してしまう。すると骨粗しょう症へと進行することになる。
このため、サプリメントなどから摂取している人はビタミンEが過剰にならないように注意が必要とされている。
2012年本稿執筆時点で、ビタミンEの不足で現れる症状は報告されていない。
しかし、遺伝的要因によりビタミンEのみが欠乏する疾患であったり、未熟児という特別な状況においてはビタミンEが不足すると、神経系の障害や溶血性貧血を発症することもある。
また、ビタミンEの不足は、筋力低下に繋がる可能性があると考えられている。
効果に記載したようにビタミンEは筋肉を修復する作用があるため、不足すると修復が行われず、筋肉が萎縮することになる。
筋力が低下すると脂肪の燃焼率も下がり、ダイエットには不向きな体質となる。
ビタミンEが豊富に含まれている食品は、アーモンドやピーナッツ(落花生)などのナッツ類、植物油、うなぎ、マーガリンなどである。
また、手軽にビタミンEを摂取できる栄養補助食品としてサプリメントもあるが、1日の摂取目安量を守り、過剰摂取・欠乏に注意する。