ファイトケミカル

ファイトケミカルとは、近年7番目の栄養素として関心を高めている物質である。植物が害虫やウイルスから身を守るために、体内で生成している物質でもある。

ファイトケミカルの働き

ファイトケミカルは、植物により産生されている物質である。
様々な害虫やウイルスなどから身を守らなければならない環境にいる植物は、身を守る術として抗酸化力の高いファイトケミカルを生み出している。ファイトケミカルは、植物の中にしか存在しない天然化合物である。

ファイトケミカルに分類される栄養素

ファイトケミカルと呼ばれる栄養素には、アントシアニンやカテキン、大豆イソフラボンといったポリフェノール類のほか、セサミン、リコピン、カロテノイドなどが挙げられる。

ポリフェノールは、強い抗酸化力を持つ。カテキンは活性酸素を除去する力が強く、イソフラボンは女性ホルモンに似た働きをし、発がんのリスクを低下させる。カロテノイドもポリフェノール同様、がんを抑制する効果が期待されている。

ファイトケミカルの健康・美容効果

ファイトケミカルには、免疫力アップやアンチエイジング効果などが期待されている。
これまでファイトケミカルは栄養にならないことから、体には必要のない物質と考えられてきた。しかし、ファイトケミカルの強い抗酸化力には、活性酸素による体の老化を防いだり、癌を抑制する効果があることが判明し、現在注目を集めている。

活性酸素とは、老化を促したり、細胞膜を傷つける、美容や健康を妨げる物質である。活性酸素は、酸化的ストレスにより生体を酸化させ、老化や病気を引き起こしやすい状態にしてしまう。

ファイトケミカルの抗酸化作用は活性酸素や紫外線を除去する効果があるとされ、生活習慣病を予防したり、体内の有害物質をデトックスする働きがあると考えられている。癌を抑制する効果を持つ栄養素が多く、動脈硬化などのリスク軽減にも役立つ。

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