カスピ海ヨーグルトとは、ロシア連邦南方、黒海とカスピ海に挟まれたロシア領および周辺諸国、いわゆるコーカサス地方に伝わる伝統なヨーグルトのこと。
代々受け継がれたヨーグルトは家庭ごとに味が異なるが、一般的に酸味が弱く、独特の強い粘りが特徴。
日本に初めて伝えられたのは1986年とされる。個人的に持ち帰った種を用いて作っていたものが人づてに評判となり、かつては一時的ブームにもなった。
カスピ海ヨーグルトの善玉菌効果
カスピ海ヨーグルトの一番の特長は、含有されている乳酸菌──クレモリス菌にある。
便秘などにより排便が行われずにいると、腸の中で便の腐敗が進み、肌荒れなどのトラブルなどの原因となるが、クレモリス菌には腸の働きを促進させ、排便を促す効果が確認されている。
また、動物実験により、カスピ海ヨーグルトには善玉コレステロールを増加させる効果がある事が判明している。
善玉コレステロールは、不要な悪玉コレステロールを回収して肝臓へ戻し、生活習慣病の原因ともなる中性脂肪を下げる働きがある。
空腹を抑えるダイエット効果も!
カスピ海ヨーグルトには血糖値をゆっくりと上昇させる効果がある。
糖分が身体に摂取されると、血糖値が急激に上昇し、血糖値を抑制しようとインスリンが作用する。
インシュリンが作用すると体内に脂肪が蓄積し、肥満などの生活習慣病リスクを高めることとなるが、糖分とカスピ海ヨーグルトを一緒に摂取すると、血糖値の上昇速度が抑制させることができる。
血糖値が緩やかに上昇することで脂肪は蓄積しづらくなり、また、空腹感が緩和されるため、暴飲・暴食も予防、相乗的なダイエット効果が見込める。
カスピ海ヨーグルトの作り方から、カスピ海ヨーグルトダイエットの正しい方法を解説。メリット・デメリットをしっかり知って、ダイエットを成功させよう!
自宅で手作り!カスピ海ヨーグルトの作り方
種菌を購入することで(可能であれば人から分けてもらうことで)、自宅で比較的簡単にカスピ海ヨーグルトを作ることができる。
種菌は粉末状の物が一般的。牛乳と混ぜて種を作る手軽なスターターセットなども販売されている。
作り方
- 粉末状の種菌を牛乳を加えて活性化させる。
- 出来上がった種菌を殺菌消毒した瓶の中に入れ、かき混ぜて発酵させ種ヨーグルトとする。
種ヨーグルトを20~30℃の場所に置き固める。
固まるまでには通常6~48時間ほどかかる。
ポイント
- 季節によって牛乳の温度に気を付ける。
- 発酵時は瓶の蓋を緩くしておき、ヨーグルトが固まったら蓋を締める。
種菌を植え継ぐ方法
カスピ海ヨーグルトを残したい場合は、種ヨーグルトを植え継ぎ(株分け)をして保存するとよい。方法は作り方と同じ。
植え継ぎには牛乳が500cc、種ヨーグルトが50~100cc程度必要となる。
煮沸消毒した瓶に入れ、蓋を緩く閉め、20~30℃の場所に約6~48時間置き、固まれば出来上がり。