重曹レモン水ってつまり甘くないレモンソーダ。ダイエットで注目されているのは食欲を抑えてくれる効果!?
重曹とは重炭酸曹達(ソーダ)のこと。成分は純粋な炭酸水素ナトリウムで、料理用の膨張剤・灰汁とり、洗剤や研磨剤、医薬品の原料などとして、家庭、工場、医療、防災といった様々な現場で広く活用されている。ベーキングパウダーの主成分としても良く知られる重曹だが、近年、レモン水に重曹を加えて作るレモン炭酸水で、食欲抑制効果や代謝促進効果が得られるとされ、重曹レモン水ダイエットとして話題になっている。
重曹とは炭酸水素ナトリウムの俗称。正式名である重炭酸曹達(ソーダ)から重曹と呼ばれる。
ほかに重炭酸ナトリウム、酸性炭酸ナトリウムと呼ばれることもある。
重曹は用途に合わせ4つの種類が流通している。多く使われているのは3タイプで、薬用(医療用)は胃腸薬や人工透析用輸液の原材料や歯磨き・うがい・洗顔用として、工業用は消臭・吸湿・研磨用、あるいは消火剤などとして、食品添加物用は膨張剤やpH調整剤、あく抜き剤などとして利用されている。
加熱あるいは酸を加えることで二酸化酸素を発生する性質は良く知られており、食品用の膨張剤やソーダ水の原料として目にする機会も多い。膨張剤として広く知られているベーキングパウダーは、重曹に賛酸性剤と味と色の調整剤を加えたもの。水分を加えることで膨張が始まる点が、純粋な重曹と異なる。
最近では、重曹レモン水ダイエットとして、重曹を混ぜて発泡させたレモン水(つまりレモンソーダ)が注目を集めている。また、環境にやさしい洗浄剤として、浴槽の清掃や洗濯、食器洗いに利用されることも多い。
重曹レモン水ダイエットとは、重曹を加えて発泡させたレモン水(つまりレモンソーダ)を飲むことで、食欲の抑制とクエン酸による代謝向上を狙ったダイエット方法。
レモン水に重曹を入れると、レモンに含まれる酸(クエン酸)と反応し、炭酸ナトリウム・水・二酸化炭素に分解される。そのうち、水に溶けた二酸化炭素が泡となり、いわゆる炭酸水(ソーダ水)が出来上がる。発泡性のため、通常のレモン水に比べ満腹感が得られやすく、食べ過ぎを抑制する効果があるとされる。また、クエン酸自体の代謝増進、疲労回復効果も期待できる。
用意するもの
非常に簡単な重曹レモン水だが、生レモンの代わりに市販のレモン液や食用クエン酸などを使えば、さらに手軽で安価に利用できる。
旨みも甘みもない炭酸水だが、飲み慣れた人に言わせると、ただのミネラルウォーターやお茶などより飲みやすいという。余談だが、ヨーロッパではミネラル炭酸水が非常にポピュラーで、食事を出す店であればどこであれ、ほぼ必ず置いてあるのだが、これがまた肉料理と良く合うのである。私見だが、脂っこい料理を食べた後の「さっぱり感」は、ただの水はもちろん、ビールやワインに勝るとも劣らないのではないだろうか。
慣れていない人には手が出しにくいかもしれないが、飲み慣れてくると、その「さっぱり感」が心地よく感じてくることだろう。試していただければ分かるが、炭酸水自体は意外なほど料理との相性も良いので、重曹レモン水を食中の飲料として利用するのも良いかもしれない。
ただし、炭酸水は刺激の強い飲み物である。
飲み過ぎると消化器へ負担をかけることになるため、摂取量には注意したい。
また、ビタミンCは重曹によって破壊されるため、重曹レモン水で摂取を期待することはできない。
また、重曹には塩分(ナトリウム)が含まれている。食用添加物用(膨張剤)の重曹には使用上限が設定されていないが、薬品用重曹の上限摂取量は3~5g/1日と定められているので、高血圧や心臓性疾患の懸念がある人は、総摂取量を意識して、上限をオーバーしないように心がけたい。
重曹は熱を加えると膨張する。
熱によって炭酸ナトリウムと水と二酸化炭素に分解され、二酸化炭素によって膨張するのである。
熱を加えない限り膨張しないので、作り置きしておいて、必要な時に出して焼くといった使い方もできる。
ただし、重曹は若干の色(黄色)がつくので、どら焼きや大判焼きの皮など、焼き色を付けたい料理に用いることが多い。
一方、ベーキングパウダーの主成分は重曹だが、酸性剤が入っているため、水分に触れることでただちに膨張が始まる。二酸化炭素の発生量は重曹に対し概ね2倍であり、そのため、クッキーやケーキなどの生地が広がりやすく、仕上がりも柔らかいという特徴がある。また、添加された調整剤により、重曹の持つ、若干の苦み臭みと色(黄色)といった欠点が改善されている。そのため、ベーキングパウダーはスポンジケーキやまんじゅうの皮など、ふっくらと膨らませ、かつ焼き色をつけたくない料理に適している。