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中鎖脂肪酸とは
炭素数が8~12の脂肪酸の事を指し、体内で脂肪になりにくい性質を持つ。その為、特定保健用食品に認定されている商品もある。
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中鎖脂肪酸は脂肪になりにくい
摂取後すぐに分解、エネルギーとして使用されるため、脂肪でありながら脂肪として体内に溜まりにくい。
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間違った中鎖脂肪酸ダイエット
中鎖脂肪酸は体に脂肪が付きにくい特徴を持つが過剰摂取によるダイエット効果はない。ましてや健康増進など望めない。
脂肪酸の一種。中鎖脂肪酸を含む食用油には、体に脂肪がつきにくいという特徴がある。
中鎖脂肪酸は牛乳やココナッツに多い
中鎖脂肪酸とは、炭素数が8~12の脂肪酸である。油は体脂肪として蓄積されやすいが、中鎖脂肪酸を成分とする油は、脂肪になりにくい特徴がある。
「体に脂肪がつきにくい」として特定保健用食品に認定されている商品もある。
また、炭素数が12以上の脂肪酸を高級脂肪酸という。
中鎖脂肪酸は、母乳や牛乳、ココナッツなどにも含まれている。
脂肪酸のエネルギー変換経路
中鎖脂肪酸が体脂肪になりにくいのは、エネルギーになりやすい特徴があるためである。
なたね油などの一般的な植物油の成分である脂肪酸(高級脂肪酸)は、体内に吸収されると体内のさまざまな器官に運ばれ、エネルギーが必要となった時に分解されてエネルギーとして利用される。しかし、中鎖脂肪酸は、吸収されるとすぐに肝臓に運ばれるため、速やかに分解されてエネルギーとして利用されるのである。
つまり、中鎖脂肪酸は分解の効率が良いために、エネルギーとして利用されやすく、体脂肪として蓄積されにくいのである。
中鎖脂肪酸が分解され、燃焼されるまでのスピードは、高級脂肪酸に比べて4倍も早いという報告もある。
中鎖脂肪酸を成分とする油は、ダイエットに有効であるとされる。
肥満気味(BMI:24.6±0.4)の人に、中鎖脂肪酸を成分とする特定保健用食品に認定されている食用油と一般的な食用油を1~3ヶ月摂取させた結果、中鎖脂肪酸を成分とする食用油を摂取した人に体脂肪の減少やウエスト・ヒップのサイズダウンが見られたという報告もある。
このことから、中佐脂肪酸は体脂肪を蓄積しにくいだけでなく、体脂肪を減らす効果もあるとされている。
中鎖脂肪酸は食用油だけでなく、中鎖脂肪酸を含む油を使ったドレッシングやマーガリンなども販売されている。
また、中鎖脂肪酸を含むマーガリンは、「体脂肪がつきにくい」として特定保健用食品に認定されているものがある。
中鎖脂肪酸を含み、「体に脂肪がつきにくい」としてトクホに認定されている食用油。
一般的な油に比べて、酸化しにくいとく特徴もある。
カロリー | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 | ナトリウム |
---|---|---|---|---|
126kcal | 0g | 14g | 0g | 0mg |
中鎖脂肪酸を含むマーガリン。体に脂肪がつきにくいとして特定保健用食品に認定されている。
一般的なマーガリンとは違い、パンなどに塗って摂取するために作られたものであり、炒め調理などには使用することはできない。
カロリー | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 | ナトリウム |
---|---|---|---|---|
90kcal | 0g | 9.9g | 0g | 57mg |
中鎖脂肪酸を含む食品は、体に脂肪がつきにくいという特徴があるが、たくさん摂取しても、ダイエット効果が得られたり、健康増進に効果があるわけではない。
ヘルシーリセッタ、雪印リセッタソフトのいずれも、1日に14g程度を目安としている。
普段使っている食用油やマーガリンを中鎖脂肪酸を含むものに置き換えることにより、効果を得られるのであって、多量に摂取すれば良いよいうものではない。