ボート漕ぎ運動はローイング運動とも呼ばれるトレーニング法。
体内に酸素を供給しながら脂肪を燃焼させる有酸素運動と、筋肉を鍛えるレジスタンス運動(無酸素運動)が同時に行えるのが特長である。
レジスタンス運動は、無酸素運動や筋力運動とも呼ばれ、筋力が低下しがちな中高年者が、健康的な生活を送るための運動に適しているとされる。
また、認知機能障害予防効果に期待できる有酸素運動としても推奨されている。
ボート漕ぎ運動とは
ボート漕ぎ運動はローイング運動とも呼ばれる運動であり、広背筋などを鍛える筋力トレーニングである。
この運動には全身の約7割の筋肉が使用される。そのため心肺機能の向上が期待でき、生活習慣病予防や筋肉増強による基礎代謝アップの可能性を高める。
通常、加齢とともに骨格筋量、および、歩行や姿勢を保持するために必要な体幹部筋量は減少するが、ローイング運動を継続して行うことにより、筋量や骨量、下肢筋量などを増加させることができる。近年では骨格筋や体幹筋量増加の手段として注目されている。
ボート漕ぎ運動の効果
ボート漕ぎ運動の効果は継続して行うことによって現れる。
継続して行うことにより、中高年者であっても腹部脂肪量の減少、体幹筋肉量の増加といった効果が期待できる。
さらに、有酸素運動も組み合わされているため、脂質異常や動脈硬化の抑制にも効果的である。
このように、筋トレと有酸素性トレーニングを組み合わせた運動はコンバインドトレーニングと呼ばれ、習慣的に行うことで動脈硬化の改善も期待できる。
マシンが無くてもできるボート漕ぎ運動
ボート漕ぎ運動は、肥満の人や、膝に病気を抱えている高齢者でも行いやすい座位式の運動法である。
通常は専用のトレーニングマシンを使って行うが、筋トレマシンがなくても、ゴムチューブ一本あれば行うことが可能。
チューブで行うボート漕ぎ運動のやり方
- チューブの端をしっかりと持ち、伸ばした足の裏に引っかける。
(掛けただけでは外れやすいため、一度巻きつけても良い。)
- チューブを持った手を膝の上に置き、胸を張る。
- 肩甲骨が開閉する感覚を意識しながら、膝の上においたチューブを胸元まで引く。