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リノール酸とは
必須脂肪酸に分類される、多価不飽和脂肪酸の一つ。植物から抽出され紅花油やアーモンドなどのナッツ類に多く含まれる。
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コレステロール排出に効果あり
リノール酸には悪玉コレステロールを体外へ出す効果があり、体内のコレステロールを下げ、ダイエットにもなる。
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過剰摂取は逆効果
悪玉コレステロールを下げるリノール酸は過剰摂取により善玉コレステロールも下げ、肥満やアレルギーのもとになる。
コレステロール低下でダイエットへ期待が膨らむリノール酸。しかし、過剰摂取は逆効果!
リノール酸とは多価不飽和脂肪酸の一つであり、必須脂肪酸に含まれる栄養素である。
体に必要な栄養素であるが、体内では生成することはできず、食品に含まれている栄養素を摂取することになる。
植物から抽出される成分で、植物油類に多く含まれ、べにばな油やコーン油など、またピーナッツ、アーモンド、落花生、ピスタチオなどのナッツ類(種子類)に多く含まれる。
病気の原因にも成りかねないLDLコレステロール(悪玉コレステロール)は、その数値が高まることによって肥満や動脈硬化などを引き起こす。
そこで、コレステロールを下げると言われている不飽和脂肪酸・リノール酸には、血圧低下やコレステロールを減らす効果などが期待されている。
リノール酸が肥満を防ぐ
動物性脂肪に含まれ、コレステロールを増加させる飽和脂肪酸とは違い、魚類や植物に含まれる不飽和脂肪酸はコレステロールを減少させると言われている。
理由としては、不飽和脂肪酸がコレステロールの排出を促す働きをすることにある。
コレステロールは胆汁へ排出される形となり、血液内のコレステロールは下がるという訳である。
また、コレステロール値の高い人は肥満気味にある場合が強く、コレステロールの低下はダイエットにもつながると考えられている。
体内で合成することができない必須脂肪酸は、不足すると身体に様々な影響を及ぼす。
つまり、リノール酸の不足も身体に悪影響を与えることになる。
リノール酸が不足した場合は、身体の成長を阻害する可能性や皮膚の炎症などが見られる可能性がある。
コレステロール値の低下に一役買ってくれる栄養素・リノール酸は、「健康によい」というイメージがある。
確かにコレステロールが下がると肥満傾向の改善にも繋がり、身体の健康にも良いと言える。
しかし、健康に良いからといって過剰に摂り過ぎるとHDLコレステロール(善玉コレステロール)まで減少させ、肥満やアレルギーなどの病気を引き起こすと言われているから注意が必要である。
食事における栄養素はバランスが大事になるため、どれか一つだけを摂り過ぎるのではなく、他の脂肪酸や栄養素も適度に摂取するように心がける。
また最近では、リノール酸の効果が疑問視する意見がある。
悪玉コレステロールのみの減少に役立つと思われていたが、近年では善玉コレステロールを減らしているのではないかとも考えられている。