アスタキサンチンとは、カニやイクラ、サケなどの魚介類を始めとした食材に多く含まれている栄養素・カロテノイドの一種である。
アスタキサンチンとは
アスタキサンチンは、藻類や海洋性細菌などにより作られている。それが食物連鎖によって、多くの動物の体内に摂取されるようになり、自然界に広く存在している。とくに魚介類の中に含まれていることが多く、“海のカロチン”とも呼ばれている。
カニやエビなどの甲殻類や魚類などの体表や卵に含まれていることが確認され、紫外線などの酸化ストレスから体を守る保護物質として働いていると考えられている。
1日の摂取目安量は6mgとされており、食品からの摂取で過剰摂取になることは少ない。しかし、サプリメントで摂取する場合は摂り過ぎてしまうケースもあり、用量・用法をしっかりと守る必要がある。
アスタキサンチンで得られる効果
運動時に消費される体脂肪量が、アスタキサンチンによってアップすると言われている。
運動時、始めは糖質がエネルギーとして使われるようになっている。しかし、アスタキサンチンは糖質よりも脂肪をエネルギーとして優先させる働きがあるため、運動による脂肪の燃焼力をアップできる。脂肪が体内に溜まるのを防ぐ作用があり、運動にプラスして摂取することでダイエット効果UPが期待できる。
また、強い抗酸化力があり、コラーゲンを作り出す働きを促す作用がある。コラーゲンの減少によって生じるシワや弛みを予防する効果に期待でき、美容液などにも利用されている。
アスタキサンチンの抗酸化力は、栄養素の中でも抗酸化力の高いビタミンEの約100~1,000倍と言われ、高い抗酸化作用が期待できる。
その他、メタボリックシンドローム
の改善や脂質代謝の改善、悪玉コレステロール抑制、美肌効果、動脈硬化改善、発がん抑制効果、筋肉疲労改善、免疫力アップなどが期待されている。
アスタキサンチンの安全性
アスタキサンチンを摂取することによる安全性について、問題となるような影響や異常は認められていないと報告されている。藻類の一種・ヘマトコッカス藻由来のアスタキサンチンを用いた臨床試験を行ったところ、健康に悪影響をもたらすような結果は現れなった。
食材+サプリメントによって、アスタキサンチンの1日の摂取目安量をオーバーしている人も多いようである。しかし、問題となる事例がないことから、アスタキサンチンは安全性の高い栄養素と考えられている。