糖質とは、食物繊維を除く炭水化物のことを言う。糖類は、単糖類・二糖類・多糖類に大別される。脳や体の原動力となり、血液中ではブドウ糖として、筋肉や肝臓ではグリセリンとして存在する。
糖質は、日本人の主食である米やパン、麺類などの穀類に含まれており、1日の摂取カロリーの60%程度を炭水化物(食物繊維+糖質)から摂取すると良いとされている。糖質の過剰摂取は、肥満や生活習慣病などの原因となるため、摂取量は適量を心がける必要がある。
活動源ともなる糖質は血糖値を上昇させ、同時にインシュリン(ホルモン)の分泌を促す。血糖値の上昇が急激であればある程、インシュリンが大量に分泌される。インシュリンには脂肪の分解抑制や蓄積を促す作用、血糖値を一定に保とうとする働きがあり、血糖値が急激に上昇した場合ある一定まで下げようとする。その際、血糖の上昇とともに生まれたエネルギーは余分となり、インシュリンの作用により中性脂肪として体内に定着される。つまり、血糖値の急激な上昇は太やすいサイクルを作ってしまうことになる。
肥満防止には、糖質(炭水化物)の過剰摂取は避け、血糖値を緩やかに上昇させる糖質の摂取が大切である。
ただし過度な糖質制限で栄養がタンパク質多めに偏ることによって健康被害が起きるという論文も発表されていることから極端に栄養バランスの偏った糖質制限は推奨されない。
No.325