ぽっこりお腹の人はメタボにならないように気を付けよう!
メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満であり、且つ高血圧・高血糖・脂質異常のうちの2つ以上の症状が現われている状態を言う。
自覚症状がなくても、動脈硬化を悪化させやすく、脳卒中や心筋梗塞などのリスクが高い状態である。
メタボリックシンドロームは、メタボや内臓脂肪症候群とも呼ばれる。
メタボリックシンドロームの診断基準は、内臓脂肪型肥満であること、それに加え高血圧、高血糖、脂質異常の症状のうちの2つが合併していることとされる。
内臓脂肪の蓄積は、へそ周囲(腹囲)により判定する。男女で診断基準が異なり、下記の通りである。
上記のいずれか、または両方が当てはまる場合
メタボリックシンドロームにおける高血圧の診断基準は、高血圧症の診断基準とは異なる。
高血圧症の診断基準は最高(収縮期)血圧140mmHg以上、最低(拡張期)血圧90mmHg以上である。
メタボリックシンドロームにおける高血糖の診断基準は、糖尿病の診断基準とは異なる。
空腹時の血糖値が126mg/dL以上であると、糖尿病と診断される。
上記のいずれか、または両方が当てはまる場合
メタボリックシンドロームにおける脂質異常の診断は、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の値は考慮しないが、脂質異常症の診断基準では考慮される。
メタボリックシンドロームは自覚症状はないが、初期症状に内臓脂肪の蓄積によるお腹周りのサイズの増大があり、これが徐々に血圧や血中脂質、血糖値などに悪影響を与えていく。
内臓脂肪の蓄積は生活習慣病に大きく関与しており、内臓脂肪の蓄積が過剰になると、糖尿病や脂質異常症、高血圧症などを併発させるリスクが高まると考えられている。
また、糖尿病・脂質異常症・高血圧症が軽度であっても、内臓肥満の蓄積があると動脈硬化を進行させやすくなる。自覚症状がないまま動脈硬化が進行し、脳卒中や心筋梗塞などの命に関わる病気を引き起こすため、早い段階での予防・改善が必要とされている。
メタボリックシンドロームの原因は生活習慣の中にある。原因となる生活習慣を繰り返すことによって、内臓脂肪を蓄積し、メタボリックシンドロームを引き起こしてしまう。
メタボリックシンドロームの原因となる生活習慣には下記のようなものがある。
など
メタボリックシンドロームの治療は、減量が不可欠である。減量によって内臓脂肪が減少することで、高血圧や高血糖、脂質異常が改善される。体重の5%程度の減量でも、改善がみられるとされる。
減量のためには、食生活の改善し、日常的に適度な運動を取り入れる。メタボリックシンドロームの原因となる内臓脂肪は、皮下脂肪よりも増えやすいが、減少しやすいという特徴があり、生活を改善するだけで大きく改善される。
メタボリックシンドロームの改善、またはメタボリックシンドロームの原因となる肥満治療のため、食事指導や運動療法を行なう肥満外来が多くの医療機関に設置されている。
より詳しく内臓脂肪の蓄積や筋肉バランスを測定し、その結果に応じて診察・指導を行なう。必要に応じて薬物治療を行なう場合もある。
近年、減量がうまくいかない人は、病院で肥満治療を受けることも可能である。
自分ではわかりにくい肥満の原因を見つけ、効率の良いダイエットができる。
https://slism.jp/communication/clm-himangairai.html
どうしても痩せられない人、メタボリックシンドロームや生活習慣病予備軍と診断された人に、お勧めなダイエット外来についての解説。
特定検診・特定保健指導は、生活習慣病の発症を防ぐため、発症前の段階であるメタボリックシンドロームの段階で発見し、改善を促すことを目的に行なわれる。メタボ検診とも呼ばれる。
2008年から始まり、40~74歳の全ての人に年1回行なうことが医療保険者に義務付けられている。ウエスト周囲径の測定などを行い、その結果に基づいて保健指導を行なう。