ステビアは、ダイエットや肥満予防に有効な甘味料である。主成分のステビオサイドに、ショ糖の100倍以上の甘味をもちながら低カロリーという特長があるためである。ただし許容範囲を超えた大量摂取や、ステビアにアレルギー反応を示す恐れのある者の摂取は、副作用リスクがあるので控えるべきである。
ステビアは、ショ糖の100倍以上の甘さをもつ甘味料である
ステビアは、夏期~秋期に小さな白色の花を咲かせる、多年性の植物である。
含有成分の多くを占めるステビオサイドに、ショ糖(スクロース)の100倍以上の甘さを持ちながら低カロリーという特性があるため、ステビアエキスはダイエットや肥満予防に有効な甘味料として利用することができる。
ステビアを甘味料とした飲食品の代表例に、大塚製薬の「ポカリスエットステビア※」が挙げられる。
人気芸能人を起用したテレビCMなどの影響で、他のシリーズと同様大変にヒットした商品であり、ステビアの知名度を上げるきっかけになった商品でもある。
※ポカリスエットステビアは、2007年4月をもって販売終了している。
それゆえステビアは近年登場したものというイメージが強いが、甘味料として用いられてきた歴史は古い。
原産国の南米パラグアイやブラジルにおいては、16世紀の頃よりマテ茶に入れる甘味料として用いられてきている。
ミネラルや食物繊維の多いマテ茶は、整腸作用や代謝アップなどダイエッターに嬉しい効能を期待できるお茶です。甘さが欲しいなら、少量でも甘くてローカロリーのステビアが甘味料におすすめ!ただしマテ茶のカフェインには注意しましょう。
菌感染症や糖尿病に、有効な可能性を秘めている
ステビアは、血圧や血糖値を低下させる効能をもつという説もあるが、有効性は明らかになっていない。
高血圧症の者にステビオサイドを摂取させる実験では、最高血圧値と最低血圧値の低下の結果が出ているが、それに対立する結果も報告されているため、安定した血圧降下作用があるとは言いがたい。
また、2型糖尿病の者にステビオサイドを摂取させる実験でも、血糖値低下の結果と、それに対立する結果が報告されているため、やはり安定した血糖降下作用があるとは言いがたい。
しかしイン・ビトロでの実験においては、大腸菌O-157に対する殺菌効果が認められており、また膵臓のインスリン分泌促進作用を示唆するデータもあることから、菌感染症や糖尿病などの病気予防・治療に応用できる可能性を秘めていると言える。
ステビアの摂取許容量は、1日4mg/kg(体重)である
ステビアの副作用として、腹部の張り・頭痛・めまい・筋肉痛などの症状が報告されているため、大量摂取は控えるべきである。少量または許容範囲内で経口摂取する場合は、危険性はない。ステビアの摂取許容量は、1日で4mg/kg(体重)とされている(JECFA設定・GRAS認定※)。
※食品添加物の安全性を評価する機関
ただしキク科植物に敏感な者は、ステビアにアレルギー反応を示す恐れがあるため、摂取自体を控えたほうがよい。