オリゴ糖とは、単糖類が複数結合してできる糖類で、分子の大きさが単糖類と多糖類の間にあるものをいう。オリゴとはギリシャ語で「少ない」という意味。オリゴ糖は腸内でビフィズス菌など善玉菌のえさとなるため、腸内環境を整える働きが期待されている。
こうした「腸内で善玉菌を増やし悪玉菌を抑える食品」をプレバイオティクスと呼び、特にオリゴ糖は便秘で悩む人やダイエット中の人が砂糖の代わりに用いたりしている。
オリゴ糖の種類
オリゴ糖にはさまざまな種類があり、十数種類にもなる。主な種類は以下となる。
オリゴ糖の種類
フラクトオリゴ糖 |
砂糖を原料に作られる |
大豆オリゴ糖 |
大豆から作られる |
ガラクトオリゴ糖 |
乳糖から作られる |
コーヒーマンノオリゴ糖 |
コーヒーを抽出した残りの豆カスから作られる |
オリゴ糖の効果
オリゴ糖には、腸内環境を整える効果やミネラルの吸収を高める効果などがあり、特定保健用食品(トクホ)の有効成分として認められているものも多い。
特定保健用食品として利用されているものに、大豆オリゴ糖や乳果オリゴ糖、フラクトオリゴ糖などがある。
オリゴ糖の腸内環境を整える効果
オリゴ糖は、腸内に存在するビフィズス菌などの善玉菌のエサとる。そのため、善玉菌を増やして腸内環境を整える働きがある。
また、オリゴ糖が作り出す酸には、悪玉菌を弱らせる作用があり、悪玉菌を減少させる働きもある。
腸内の善玉菌を増やす働きのある食品成分をプレバイオティクスと言うが、オリゴ糖もプレバイオティクスとしての働きを持つ成分の一つである。
腸内環境を整えることにより、便通改善などに効果がある。
オリゴ糖のカロリー
オリゴ糖は、体内で消化されにくい特徴があり、体内に取り込まれにくい。そのため、カロリーが低く、カロリーコントロールにも活用することができる。
オリゴ糖のカロリーは以下の通りで、砂糖(上白糖)1g当たりのカロリーは、約3.8kcalなので、多くのオリゴ糖のカロリーは砂糖の半分程度であると言える。
オリゴ糖 |
1g当たりのカロリー |
フラクトオリゴ糖 |
2kcal |
乳果オリゴ糖 |
2kcal |
大豆オリゴ糖 |
2kcal |
ガラクトオリゴ糖 |
2kcal |
キシロオリゴ糖 |
2kcal |
オリゴ糖と血糖値
オリゴ糖は血糖値の上昇やインシュリンの分泌に影響しないため、糖尿病の人でも取り入れられる甘味料であり、ダイエットにも多く取り入れられている。
オリゴ糖摂取の注意点
オリゴ糖にはお腹の調子を整える効果があるが、過剰に摂取するとお腹がゆるくなる場合もあるので注意が必要である。1日の摂取量の目安は以下の表の通り、他の食品に含まれているオリゴ糖の量も考慮して、適量を摂取すると良い。
また、体質や体調により、適量であってもお腹がゆるくなる場合もある。
オリゴ糖 |
1日の摂取量の目安 |
フラクトオリゴ糖 |
3~8g |
乳果オリゴ糖 |
2~8g |
大豆オリゴ糖 |
2~6g |
ガラクトオリゴ糖 |
2~5g |
キシロオリゴ糖 |
1~3g |