乳糖は、グルコースとガラクトースから成る二糖類である。乳汁に含まれており、摂取すると小腸のラクターゼで分解されて血液に吸収される。分解・吸収がうまくいくと、カルシウムなどの吸収率が高まる、便秘が解消されるなどの効果を得られるが、乳糖不耐症の場合は下痢などの症状が起こりやすいため、摂取方法に工夫が必要である。
乳糖は母乳や牛乳に含まれている二糖類である
乳糖はラクトースともいい、グルコース(ぶどう糖)とガラクトースから構成される二糖類である。
乳糖は、母乳や牛乳など乳汁に含まれており、含有の割合は母乳では7%程度、牛乳では5%程度である。
乳糖を摂取すると、小腸にあるラクターゼという乳糖分解酵素の作用により、グルコースとガラクトースに分解されたのち、腸から血液のなかに吸収される。
成人日本人の約25%が、乳糖不耐症と言われている
人の場合、乳児期には、小腸に十分なラクターゼをもっている。
しかし成長するにつれ、ラクターゼが大きく減少し活性も低下するため、乳糖を分解する力が弱くなってしまう。
すると、腸内の乳糖濃度と水分量が上昇してしまい、消化不良や下痢など胃腸の不具合が起こりやすくなる。
乳糖分解力の低下で、胃腸不調の症状が表れることを、乳糖不耐症あるいは乳糖分解不全性一過性下痢と呼ぶ。なお成人日本人の約25%が、これに該当すると言われている。
分解・吸収がうまくいくと、便秘解消などの効果を得られる
乳糖の分解・吸収がきちんとなされた場合には、カルシウムやマグネシウムの吸収率が高まったり、腸内の善玉菌で知られている乳酸菌が増えたりする。
すると、骨などカルシウムやマグネシウムを栄養源とする組織が丈夫になったり、腸内環境が良好になって便秘や肌荒れなどの不快症状が減少したりする。
乳糖不耐症の場合、ヨーグルトなどからの摂取が良策
乳糖不耐症(乳糖分解不全性一過性下痢)のある者が、乳糖のもつ効能・効果を得るためには、あらかじめ乳糖が分解されている乳製品を飲食するなど、摂取の仕方に工夫が必要である。
具体的には、乳酸菌の作用で乳糖が分解されているヨーグルトを食べる、あらかじめ乳糖分解の処理がされている牛乳(雪印メグミルクの「アカディ」など)を飲むなどの方法が良策と言える。
低脂肪牛乳を飲んでダイエットする方法を紹介しています。なぜ牛乳を飲むことがダイエットに繋がるのかそのメカニズムや、クセのある牛乳を飲みやすくする方法も分かるので、乳糖不耐症や牛乳を苦手とする人でもチャレンジ可能です!
濃厚で美味しく栄養価も高いギリシャヨーグルトの作り方がわかるページ。ギリシャヨーグルトは、普通のヨーグルトよりタンパク質豊富(2倍以上)で消化もされやすいなどメリット満載!もちろん乳酸菌の力で乳糖分解されているというヨーグルトの特長も備えているので、乳糖不耐の人にも安心です。