最近増えている肥満外来、もう通ってる?
- 2011年10月14日
- 投稿者:二拾七
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高カロリー・高脂肪の食事が好まれる現代では、体に脂肪が多くついた状態の肥満と呼ばれる人が見られるようになりました。そして今、病院の診療科に増えつつある肥満の人を対象とした外来、「肥満外来(ダイエット外来)」が注目を集めています。一体、どのような治療が行われているのでしょう?
ダイエット失敗、どうやっても痩せない人の肥満外来
女性・男性問わず、食事の偏りや運動不足により肥満体型になりつつある人もいるのではないでしょうか。体重が増えつつあることでダイエットに励む人や、なかなかダイエットの効果が現われずに挫折する人も出てくることと思います。
そんな肥満状態を打開すべく注目を集めているのが、肥満外来(ダイエット外来)と呼ばれる肥満治療を専門とした診療科です。
肥満外来とは、病院の診療科に設けられた肥満専門の治療を行う外来です。肥満の原因を探し出し、個人に合わせた肥満治療が行われます。精密検査やカウンセリングなどの指導が行われ、医療スタッフがサポートに当たってくれます。
肥満になる原因は?
年々増えている肥満者ですが、肥満になる原因がしっかりとあるはずなのです。肥満は、カロリーの過剰摂取やストレス、運動不足、生活習慣や遺伝により起こると考えられています。
肥満には”肥満遺伝子”というものがあり、エネルギーの代謝に関係するといわれています。肥満遺伝子の中には、中性脂肪の分解抑制や基礎代謝の低下を招くものなどがあるそうです。
食物が少ない飢餓時代を生き延びるためにエネルギー消費を最小限に抑えようと進化した遺伝子と考えられていますが、食生活が豊かになった現代ではエネルギーの過剰摂取は肥満を招く元となってしまいます。
さらにエネルギーの燃焼を助ける褐色脂肪細胞(多胞性脂肪細胞)の機能が低下してしまう、肥満遺伝子を持っているとされる人が4人に1人いると言われ、基礎代謝が低く太りやすい体質の人もいるようです。
BMI計測方法
肥満かどうかを計測するにはBMIが多く用いられ
【体重(kg)÷{身長(m)×身長(m)}】
で計測することができます。
標準は22とされており、数字が高くなるごとに肥満値は上昇していき、それ以下になると痩せている度合いは強くなります。
(※BMIを簡単に計算できるBMI計算ダイエットツールを活用ください!)
メタボリックシンドローム
肥満が進むと様々な合併症を発症することがあります。その中でもメタボリックシンドロームと呼ばれる病気は、肥満と同義で捉えられていることがありますが、メタボは内臓脂肪が原因とされる状態で、肥満とは違うと言われています。
メタボリックシンドロームと判定される基準の一つは腹囲です。男性は85cm以上、女性は90cm以上あることとされています。二つ目は引き起こされている病気です。脂質代謝異常、高血糖、高血圧、このうち2つを持っていること、腹囲と病気という2つの条件が合わさってメタボリックシンドロームと判定されます。
いつ行くべき? ダイエット外来に訪れる人と、その治療
肥満外来を受診した方が良いと思われる人は、メタボリックシンドロームや生活習慣病を診断されている人、肥満体型の人、自分の体重により膝や腰に痛みを感じている人、ダイエットで失敗している人などが挙げられます。
ダイエット外来での治療では、まず太る原因から突き止めてその対処を行うため、リバウンドが起こりにくい体質に改善することができると言われています。
治療には時間がかかりますが、医師や専門スタッフがバックアップしてくれるため、過食・拒食などのケア、ストレスなど個人で抱え込んでいるものも相談に乗ってくれることと思います。治療の期間は、各医療機関ごとにより異なり、それぞれプログラムが組まれていきます。
治療方法には、食事療法・運動療法・薬物療法・行動療法・外科的治療などが挙げられます。その他にもサプリメントを使った治療法、脂肪吸引や脂肪溶解注射(メソセラピー)などの美容整形で行われる施術などがあると言われています。
肥満者の減量手術
肥満外来での治療の中には、病的肥満の人に向けた減量手術と呼ばれるものが行われます。この治療法は、重度の肥満状態による糖尿病などの合併症を改善することができる治療法として知られています。
手術を受けられる患者の条件は病院で確認できますが、この手術は生命に関わるほどの肥満者が自分の身を守るために受ける治療と言われています。