カゼインプロテイン

カゼインプロテインとは、牛乳を原料にして作られる動物性プロテインである。
数多くあるプロテインから見ると、カゼインプロテインは摂取後の吸収スピードが遅いという特徴を持ち、効果の持続時間が長い。

摂取するタイミングは就寝前などで、非運動時の栄養供給として利用されるサプリメントであるため、運動前後に摂取するのは向いていない。

カゼインプロテインの原料と持続効果

カゼインプロテインの原料となるのは牛乳であるが、どちらかというと牛乳に含まれている成分がプロテインの原料となっている。
牛乳に含まれるたんぱく質を乳たんぱく質といい、その約8割がカゼインとされ、約2割がホエイであるとされている。
また、カゼインとは牛乳を加熱したとき、表面つくられる薄い膜のことである。

良質な乳たんぱく質で構成されているカゼインプロテインは、酸やクエン酸（柑橘系物質）、熱などが加わると固まる性質を持っている。
胃酸でも固まることとなるため、胃に留まる時間は長くなり、吸収が遅くなる。しかし、消化・吸収が遅くなることで筋肉の分解を抑制するという効果がある。

ホエイプロテイン

ホエイプロテインはカゼインプロテインと同じく、牛乳から作られるプロテインである。
体内での消化・吸収スピードが早く、数時間ほどで血液に吸収されるため、運動前後に摂取する方が効率よい。
だが、吸収スピードが速くても過剰摂取すると、エネルギーが消費しきれずに余ってしまい、脂肪に変換される可能性がある。また、効果の持続時間は他のプロテインに比べると短い。

カゼインプロテインの働き

カゼインプロテインには、ダイエットや筋トレによる筋肉量低下の予防や基礎代謝が下がるのを防ぎ、高血圧の予防、カルシウムの吸収促進、鎮静作用などの効果が期待される。
吸収スピードが遅いと空腹を感じにくくする効果が期待できるため、ダイエットに使用している人もいる。

トリプシン

すい臓から分泌される物質の一つで、たんぱく質を消化する役割をする。
食物に含まれるたんぱく質を消化するため、十二指腸で活性化されて作用が高まる。
しかし、トリプシンの働きが高まると、すい臓が自ら消化を行ってしまい、炎症などを起こす可能性がある。

オピオイドペプチド

オピオイドペプチドとは、取り込まれたカゼインが体内でアミノ酸に分解される過程で生まれる物質である。
鎮静作用をもつ物質で、疼痛の緩和や精神を鎮静させる働きがある。
また、睡眠促進作用もあると考えられており、入眠しやすくなると言われている。

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