アマチャヅルとは、つるを伸ばす多年性のウリ科植物である。生薬名は七葉胆(シチヨウタン)、中国名では絞股藍(コウコラン)と呼ばれており、成長した茎の長さは約5メートルにもなる。
自生する地域は、マレーシアや中国、日本などである。日本では北海道から九州まで分布し、食糧不足のときには非常食として食べられていたこともあった。また最近では、アマチャヅルの成分が朝鮮人参と殆ど変わらないことから、ダイエットなどで注目されるようにもなった。
アマチャヅルの成分
アマチャヅルの中には、「サポニン」という成分が多く含まれている。
サポニンには種類が数多くあるが、アマチャヅルの成分となっているのは朝鮮人参などに含まれている“人参サポニン”である。
サポニン
サポニンとは、植物から作られる化合物であり、渋みや苦味を与える成分である。
サポニンはダイエットに期待されている成分の一つであり、コレステロールを下げる効果や高血圧の予防、血管拡張効果、老化防止などのアンチエイジングや肥満防止効果に期待されている。脂肪の吸収抑制効果や脂肪を合成する働きを抑える効果など、体内に脂肪が蓄積されるのを防ぐ働きがある。動脈硬化予防、抗がん作用など健康維持効果にも期待されている。
人参サポニン
ニンジンサポニンには、ストレスの緩和作用や血管拡張作用などの効果が期待できる。脂肪を分解し、新陳代謝を促す働きがあり、健康効果が高い。
サポニン群の中でも副作用が見られないとされるものの一つである。
アマチャヅルの効果
アマチャヅルは、茎と葉を天日干しにして乾燥させ、粉末を利用したお茶や生薬として利用される。
胃・十二指腸潰瘍や慢性気管支炎、抗ストレス効果、コレステロール値の低下、滋養強壮などに効果があると期待されている。薬用として用いられる部位は葉や茎である。
この部分にはサポニンという物質が多く含有されており、健康維持にも良いとされているのであるが、利用期間は短期間の方が安全と言われている。
アマチャヅル使用の注意点
妊婦や糖尿病患者の使用に対しては危険性も指摘されているため、避けるべきである。中には服用中の薬品によって、同時に摂取したことにより危険性を高める可能性を持っていることもある。
さらに粉末のアマチャヅルは、アレルギーを発症させる恐れがあるという報告もされており、利用する際には十分に気をつける必要がある。もしアレルギーを引き起こした場合、倦怠感や発熱、発疹、手足の痛みなどを発症する可能性がある。