タラソテラピー

タラソテラピーとは海藻を使う治療法であり、海に含まれるミネラルを最大限に活かし、リラクゼーションや美容、健康増進などに作用する自然療法である。
タラソテラピーは、フランス人医師のボナルディエールが名づけたものであり、この語源はギリシャ語で「海」を意味する“タラサ”と療法を意味する“テラピー”が合成されたものと言われている。海藻療法や海洋療法とも称される。
このテラピーはフランスやドイツを中心に広がり、現在は国内のエステサロンでも体験が可能な店舗が多くなっている。

海洋性気候を利用したタラソテラピーの歴史

タラソテラピーの始まりは古く、ギリシャ時代のヒポクラテスも海水温浴を治療に用いたとされている。
理学療法や健康回復、機能改善などリハビリに用いられているタラソテラピーであるが、これは塩素殺菌された海水では意味がないとも言われている。フランスやドイツでは、塩素殺菌された海水のタラソテラピーは認められていない。
タラソテラピーが盛んなフランスやドイツでは、海水浴や海岸での日光浴、海洋性の食材を使った食事を摂るなど、海水や海洋を利用した気候の中で総合的に行われるセラピーのことをタラソテラピーと呼んでいる。

一方、日本のタラソテラピーでは、海水に入って行う水中体操や海藻パック、塩マッサージなどの認識が一般的である。海水も塩素殺菌がされたものを利用しているため、本場である海外とは仕様に違いが見られる。

タラソテラピーの効果

海に存在する海藻や泥には、豊富なミネラルが含まれている。このミネラルを活用した入浴や美容法には、血行促進やリラクゼーション効果、ストレス解消、神経痛や皮膚疾患の改善など、様々な効果が期待できると言われている。

本来、治療やリハビリテーションを目的に行われているタラソテラピーであるが、最近では生活習慣病予防などの健康増進やダイエットなどを目的に施術を受ける人も多いとされている。また、医療保険が適用されることも人気の一因となっている。

自然治癒力を高める効果に期待

タラソテラピーには自然治癒力を高める効果があるとされている。
海水や海洋性気候による作用で身体活動を高め、本来持っている自然治癒力が高められる。
また、タラソテラピーは治療法として知られているが、治療法といっても傷や病態の治療ではなく、身体の内側に作用し、自然治癒力を高めるきっかけを作る治療法とも言われている。

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