冷え性とは、体幹の体温は高いにも関わらず、手や足などが温まらず、四肢の末梢に冷感が感じられる状態である。何らかの原因で血液の流れが悪くなり、手先や足先の末端まで十分な血液が巡らないことで生じる。
冷え性は女性に多く見られる状態であるが、病気ではない。
病気の一つとも思える冷え性であるが、医学的に定義が決められておらず、西洋医学では病気とされていない。そのため、冷えを万病のもとと考えてきた東洋医学による治療法が一般的になっている。
冷え性の原因
冷え性の原因には、以下のようなものが挙げられている。
- ホルモンバランスの乱れ
- 食生活の乱れ
- 食事制限のあるダイエット
- 基礎代謝の低下 など
冷えを感じる人には、肥満度(BMI)の低い痩せ型の人に多いということが共通している。
さらに女性の場合は男性と違い、筋肉よりも脂肪が多い。脂肪は、外部からのダメージを緩和させるクッションの役割や体温を保持する働きを担っているが、一度冷えると温まりにくいという性質がある。女性に多い症状の一つであるが、現在では男性にも見られるようになってきている。
冷えに伴って起きる症状
冷えが強くなると、身体に不調を訴えることがある。
不調の症状としては、頭痛、肩こり、腰痛、疲労、不眠、ストレスなどである。
これらは上述した自律神経の乱れや、精神状態にも関係して起きていると考えられている。
さらに、冷えが生じている部位は血液の流れが悪いため、新陳代謝が悪くなる。体温が低いままだと脂肪は燃えにくく、ダイエットなどには向かない体質となってしまう。
セルライトの原因にも
冷え性によって引き起こされる症状で気を付けたいのがセルライト。冷えによって血流が悪いと脂肪の塊「セルライト」ができやすい体質になってしまう。
https://slism.jp/featured/cellulite/cellulite-kisotishiki/f11-cause.html
ダイエットスリズムのセルライト特集記事。このページでは冷え性とセルライトの関係について解説している。
冷え性を改善する方法
冷え症を改善するには、基礎代謝をアップさせることや身体を温める作用のある食材を摂取することである。
基礎代謝をアップさせるには運動が必要になる。運動で筋肉量が増えると、血液の流れをスムーズにしたり、脂肪を温め、燃焼しやすい状態にすることができる。
また、食生活は冷えを改善するために重要である。
体を温める食材は、山間部などの雪が積もる寒い地方で取れたものや、動物性食品などである。米・ニンジン・サツマイモ・鶏肉・サケ・カツオ・唐辛子・しょうが等がある。
反対に、生野菜や暖かい温暖な地方で採れた食材は、身体を冷やすとされている。
冷え性にならないための対策
冷え性は、冷えを感じる原因を取り除くための努力が大切になる。
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血液の流れが悪くなる服装は避ける
肌を出した服や身体を締め付けている服は、身体を冷やしたり、血液の流れを妨げる。
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普段から冷たい飲み物よりも、温かい飲み物を飲むようにする
上述の身体を冷やす食べ物だけでなく、飲み物でも身体は冷えてしまう。
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運動を継続し、代謝を上げる
体は動かさないと冷えやすくなってしまう。運動不足にならないように、継続した運動を心がける。
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毎晩の入浴はシャワーではなく、浴槽に浸かる
就寝前に入浴することで、リラックスした状態で睡眠をとることができる。