脂肪細胞が必ずセルライトになるというわけではありません。誰にでも脂肪はついていますが、どういう場合に脂肪がセルライトになってしまうのでしょう?
セルライト体策を効果的に行うためにも、セルライトのメカニズムについて確認しておきましょう。
正常な脂肪細胞とは、脂肪細胞がキレイに並び、血管やリンパ管が脂肪細胞につぶされることなく、酸素や栄養素が十分に届けられ、老廃物や余分な水分がスムーズに排出できる状態になっています。
しかし、脂肪細胞が肥大化すると血管やリンパ管を押しつぶし、血液やリンパの流れがスムーズでなくなり、酸素や栄養素が届けられなくなってしまいます。そして、老廃物や余分な水分が排出されなくなり、代謝が悪くなります。
さらに、脂肪を燃焼するには、酸素や脂肪燃焼に関与する酵素、ホルモンが必要となりますが、これらの脂肪燃焼に不可欠なものも脂肪細胞に届かなくなってしまうため、燃焼しにくく、解消しにくい細胞となってしまうのです。
栄養も酸素も届かない脂肪細胞は、そのままにしておくと、繊維化していきます。老廃物や脂肪細胞同士が絡まり合った脂肪細胞のかたまり(セルライト)となってしまうのです。正常な細胞はキレイに並んで凹凸がありませんが、脂肪のかたまりであるセルライトになってしまうと、凸凹しているため、皮膚上にも凸凹が現れてしまいます。このセルライトによる皮膚の凹凸は、みかんの皮に似ていることからオレンジピールスキンと呼ばれます。
セルライトは、解消しにくい脂肪のかたまりですが、初期の状態では、肌に凸凹が現れていなくても、肌の奥に作られ始めています。肌に凸凹が現れてくる頃には、重症化してきていると言えるでしょう。
セルライトの解消は、肌に現れる前の初期の段階で対処することが望ましいのです。
脂肪細胞が肥大化して血管を圧迫すると、ホルモンが脂肪細胞に届かなくなります。ホルモンは血流にのって運ばれますが、ホルモンがスムーズに運ばれなくなることでさらに脂肪細胞の肥大化を促進させてしまうのです。
脂肪分解に働くホルモンに、アドレナリン・ノルアドレナリンなどがあります。これらのホルモンの働きがなければ、脂肪分解酵素(リパーゼ)がスムーズに働くことができません。
また、アドレナリンやノルアドレナリンは運動を行なうことで分泌されますが、運動を行なっても、ホルモンが脂肪細胞に届かなければ、脂肪分解が行われず、脂肪を燃やすことができないのです。
血行不良はセルライトの原因となりますが、それだけでなく、脂肪燃焼の妨げとなり、さらに脂肪の肥大化を促進することになってしまいます。冷え・血行不良・むくみは深く関係していますので、脂肪が燃えにくくセルライトになりやすい悪循環に陥らないように、どの症状も早めの改善が必要と言えるでしょう。