太る可能性あり!?ノンカロリーでもカロリーが含まれていない訳じゃない!
ノンカロリーとは、文字どおりカロリーがゼロのこと。あるいは、単位あたりのエネルギー量が、厚生労働省の定める栄養表示基準を下回る飲料水・食品。食品については100g中のエネルギーが5kcal未満、飲料水においては100mlあたりのエネルギー量が5kcal未満のものを指し、「カロリーゼロ(0)」「無糖」などと表示することも可能。
近年は、「ノンカロリー」や「無糖」と謳った飲料水が数多く登場しているが、これらは強調表示と呼ばれるものであり、カロリーが全くないということではない。「ノンカロリー」だからと、安心してダイエットに使用している人もいるが、過剰に飲食すると余分なカロリーを摂取することとなり、ダイエットの意味を失ってしまうことにもなりかねない。
食品・飲料水で言うところのノンカロリーは強調表示の一種で、厚生労働省の定める栄養表示基準を満たしていれば「ノンカロリー」「カロリーゼロ」「無糖」などと表示することができる。同量の「通常品」に比べ、明らかにカロリーを抑制できるのでダイエット目的で用いる人も少なくないが、カロリーが「ない」といっても決してゼロではない。食品であれば100gあたり、飲料水で言えば100mlあたり最大約5kcalのエネルギー(糖質など)が含まれているわけであり、過剰に摂取すれば「ノンカロリー」でカロリーオーバーの可能性もある。
栄養成分の強調表示 | エネルギー (熱量) |
脂質 | 糖類 |
---|---|---|---|
「ノン」、「無糖」、「ゼロ(0)」の表示は基準値を満たしてはいけない。 | 5kcal未満 | 0.5kcal未満 | 0.5kcal未満 |
「低」、「控えめ」、「ライト」、「ダイエット」、「少」の表示は基準値以下でなければならない。 | 20kcal以下 | 1.5kcal以下 | 2.5kcal以下 |
ノンカロリー食品、特に飲料水は「通常品」に比べ一般的に甘味が少ない。
そのため、ついつい飲み過ぎてしまうことも多く、過剰摂取のリスクも意外と高い。ノンカロリー飲料水を摂取する際は味覚に注意し、飲み過ぎないよう常に意識することが重要。
食品を購入する際は、必ず栄養成分表示を確認することが重要である。。
ライト○○、××控えめ、ダイエット△△、無糖、ノンカロリー、カロリーゼロなど、さまざまな強調表示をうのみにするのでなく、必ず栄養成分表示に目を通したい。また、単位当たりの熱量(エネルギー量)ではなく、総熱量を確認あるいは計算することが大切である。たとえば、ダイエット○○という350ml缶には最大でおよそ70kcalのエネルギーがある。摂取されるカロリーは決して無視できるものではない。
炭酸飲料には、舌が感じる、甘みや酸味、苦みといった味覚を鈍らせる効果がある。
例えば、同量の糖分を持つ炭酸飲料水と砂糖水の場合、一般的に炭酸飲料は喉越し良く、爽やかに感じるため、ついつい飲みすぎることが少なくない。
ノンカロリー炭酸飲料の場合、もともと甘味が控えめのところに、さらに喉越し良く、爽快感が得られるため、過剰摂取してしまう人も多い。ノンカロリー飲料の味「甘み」に慣れてしまい、日常的に多量摂取しがちな人は、ダイエットのはずが却って太ってしまうリスクを抱えている。心当たりのある人は、意識して水やお茶を摂取することをお奨めしたい。
「○○無添加」や「△△不使用」などを謳うものでも、実際には○○や△△を含むことがある。
「○○不使用」といった場合、○○を使っていない、イコール○○ゼロと解釈する人も多いが、加工した際に使っていないというだけで、実際には食品自体に含まれている場合もある。また、「△△控えめ」などの表現を使った食品は、成分の含有量が低減されているだけで、実際にどのくらい△△が含有されているのかは、謳い文句からだけでは伺い知ることはできない。強調表示をしている食品については、謳い文句を鵜呑みにするのではなく、栄養成分表示や摂取量をしっかり確認した上で購入するようにしたい。