エリスリトール

エリスリトールは、果実、きのこ、麻の葉などに含まれている天然糖であり、ブドウ糖に酵母菌を加えることでも作り出せる糖アルコールの一種。エリスリトールは砂糖（ショ糖）の75％の甘味度をもちながらカロリーはゼロなので、ダイエットや糖尿病の人にも安全な甘味料として需要が高まっている。エリスリトールは他にも湿気りにくい・虫歯の原因にならないなど甘味料として優秀な特徴をもつが、カロリーゼロで排出率が高いゆえに摂り過ぎるとお腹を下すことがあるので注意。

天然に存在し、人為的な合成もできる糖類

エリスリトールは、天然（植物）に存在し、人為的に生合成することもできる糖質。
天然では、梨、ブドウ、メロン、きのこ、麻の葉などの植物中に存在しており、人為的には酵母菌にブドウ糖を与えて糖アルコールを発生させる方法で生合成することができる。

糖アルコールは赤ワイン、白ワイン、清酒、味噌、醤油などを製造する過程でも生じるものなので、エリスリトールはこれら発酵食品のなかにも存在していることになる。

甘味度はショ糖の75％、カロリーはゼロ

エリスリトールは、後に引かないキレのよい甘さが特徴的で、有する甘味度は砂糖（ショ糖）の75％ほど。
適度な甘さをもちながらカロリーはゼロなので、ダイエット中の人に適した甘味料と言える。またエリスリトールを摂っても血糖値やインスリン値に影響することはないので、糖尿病の人でも安心安全に利用できる。

※厚生労働省に“完全な0カロリー”と認められている糖質は、現時点でエリスリトールしかない。

優秀甘味料だけど緩下作用には注意！

ほかにもエリスリトールは、虫歯の原因菌の栄養源にならない、湿気に強いので管理が難しくない、甘さを感じるのが遅いアスパルテームやアセスルファムKの難点改善に役立つなど、多くの優れた性質をもつ。

エリスリトールは優秀な甘味料だが、エリスリトールのもつ緩下作用に関しては注意が必要。
エリスリトールの0カロリーは、エリスリトールの大半がエネルギーとして使われずに、尿と一緒に体の外に捨てられるメカニズムによる。ゆえに余分なエネルギーの蓄積で太る心配がないわけだが、排出率が高いという性質はお腹が緩くなりやすいことにも通ずるので、たくさん摂りすぎると下痢を起こしてしまうことがある。