ラクトフェリンは乳や哺乳類の分泌液などに含まれる糖たんぱく質である。ラクトフェリンは、鉄の吸収率アップ、抗菌作用、内臓脂肪減少、生理痛の緩和など、さまざまな効能・効果を有しており、健康、美容、ダイエットに役立てられている。
ラクトフェリンは、乳などに含まれる糖たんぱく質である
ラクトフェリンは、乳(母乳や牛乳)に豊富に含まれる鉄結合性の糖たんぱく質である。
乳以外では、哺乳類の涙、汗、唾液などの分泌液に含まれている。
ラクトフェリンには「赤色タンパク質」の別称もあるが、それはラクトフェリンが薄い赤色を呈しているためである。なおラクトフェリンの赤は鉄分の色であり、「ラクトフェリン」の名前はラクト=乳、フェリン=鉄と訳すことができる。
鉄の吸収率アップなどの効能・効果を得られる
ラクトフェリンを摂取することにより、以下のような効能・効果を得られるとされている。
鉄の吸収率が高まる
鉄欠乏性貧血のラットを2グループに分け、一方に硫酸第一鉄のみの投与を、一方に硫酸第一鉄とラクトフェリンラクトフェリン35mgを投与する試験を行ったところ、後者のグループにのみ明確な変化(ヘマトクリット値とヘモグロビン値の上昇)がみられたという報告がある。
内臓脂肪を減らす
肥満に該当する者26名に、腸溶性ラクトフェリン1日300mgを2ヶ月間摂取させる試験を行ったところ、体重と内臓脂肪の減少が認められたという報告がある。
生理痛を緩和させる
強い生理痛のある女性18名に、ラクトフェリンの錠剤を摂取させる試験を行ったところ、生理痛緩和の結果を得られたという報告がある。
菌やウイルスの増殖を抑制する
ピロリ菌に感染した者150名に、専門治療+ラクトフェリン1日400mgを摂取させる試験を行ったところ、ピロリ菌の除菌確率が高まったという報告がある。
他にもさまざまな実験により、体の酸化を防ぐ(老化防止)、抗ラジカル作用、放射線被ばくに対する治療効果などの可能性が示唆されている。
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サプリで摂取するなら、腸まで届くものを選ぶべき
ラクトフェリンは、牛乳・ヨーグルト・サプリメントなどの食品から摂取することができる。
もしサプリメントで摂取するのならば、有効成分が腸まで届く設計がされたものを選ぶべきである。ラクトフェリンには、胃酸に弱いという弱点があるためである。
腸まで届く設計になったサプリメントには、ライオンのラクトフェリンが代表例に挙げられる。
ただし効果の表れ方や実感の有無については、個人差があるとされる。
下痢などの副作用リスクがあるので、過剰摂取はNG
ラクトフェリンは優れた健康効果を有するが、摂取しすぎると下痢を引き起こす可能性がある。
また食欲減退や便秘、悪寒などの副作用も報告されているため、過剰摂取には注意しなければならない。