ヘスぺリジンはビタミンPとも呼ばれ、ミカンなどの果皮に含まれるポリフェノール類である。ジオスミンと共に摂取することで、イボ痔の一種である内痔核を治したり再発を防いだりする。他にも、総コレステロール値を低下させる効果や、血管を丈夫にしアトピー性皮膚炎の症状を改善する効果などが期待できる。
ヘスペリジンは、柑橘類の果皮に含まれるポリフェノールである
ヘスペリジンはビタミンPとも呼ばれ、みかんなど柑橘系果物の果皮に含まれているポリフェノール類である。
ヘスペリジンとヘスペリジンの糖を除いたアグリコンは、食品添加物の1つとして使用されている。
ジオスミンと一緒に摂取すると、内痔核に効果的
ヘスペリジンはジオスミンと一緒に摂取することで、内痔核を治したり再発を防いだりする効果がある。
内痔核とは、肛門のなかにできる痔のことであり、俗にいうイボ痔の一種である。
急性内痔核にかかっている者100人に、ヘスペリジン50 mgとジオスミン450mgが含まれる錠剤を、1日6個×4日間、1日4個×3日間、1日2個×83日間のスケジュールで摂取させる実験では、出血の停止や再発の減少が認められている。
生活習慣病を招くメタボへの有効性も期待できる
ヘスペリジンは、生活習慣病を招くメタボリックシンドロームへの有効性も期待されている。
メタボリックシンドロームに該当する者24人に、ヘスペリジン1日500mgを3週間にわたり摂取させる臨床実験を行ったところ、総コレステロール値低下の効果が認められたためである。
アトピー性皮膚炎の症状にも効果的な可能性あり
ヘスペリジンは、アトピー性皮膚炎のアレルギー症状にも効果的と言われている。
血管の透過性を下げ、血管を丈夫にする効能をもつためである。血管の透過性が高いと、血液に含まれている血漿が血管の外に出てしまい、皮膚の炎症が起きやすくなる。
ヘスペリジンを含むミカンなど、美容向上やダイエットに適している果物のまとめです。それぞれのカロリー(100g中)、多く含まれる栄養素、具体的な美容効果・ダイエット効果が記載されているので、知識が深まります。
長期の大量摂取や、高脂血症薬との併用は避けるべき
ヘスペリジンを経口摂取すると、腹痛、下痢、胃炎、頭痛の副作用が表れることがある。
これらの副作用を避けるためにも、短期間の摂取および適量の摂取を守ることが望ましい。
またヘスペリジンは、悪玉コレステロールや中性脂肪を減少させる可能性があるため、脂質異常症の治療中にある者は摂取を控えたほうがよい。理由は、高脂血症薬の作用が強まる恐れがあるためである。