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薬効を有するハーブである
フェンネルは和名や生薬名を茴香(ウイキョウ)といい、ヨーロッパや中国では長らく薬効を有するハーブとして用いてきている。
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効能は、消化促進や疼痛緩和である
フェンネルは腸に作用し消化を促す、平滑筋に作用し疝痛を和らげるなどの効能をもつほか、生理痛に効果的な可能性もある。
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妊娠中や授乳中の摂取に注意
妊娠中や授乳中は、フェンネルハーブティーの大量摂取を控えたほうがよい。フェンネルの種や種油は、妊娠中は摂取自体を控えるべきである。

料理のスパイスにも生薬にもなるフェンネルに、消化促進の効能あり!
フェンネルは、茴香(ウイキョウ)の和名をもつセリ科の植物である。薬効があり風味豊かなため、ヨーロッパや中国では古くから生薬や魚料理のスパイスに利用している。フェンネルの有する効能は、消化促進や平滑筋のけいれんによる疝痛の緩和であるが、生理痛への効果も期待できる。ただし妊娠中や授乳中にフェンネルのハーブティーや種油を摂取することは、危険性が示唆されている。
フェンネルは和名を茴香(ウイキョウ)といい、夏期に黄色い花を咲かせるセリ科の植物である。ユーラシア大陸とアフリカ大陸に囲まれた地中海の沿岸が原産地域とされており、ヨーロッパのほか中国でも、古くから薬用効果のあるハーブとして生薬などに用いている。
フェンネルの種から抽出できる油には、腸のぜん動運動を活発にして消化作用を促進する効能や、平滑筋のけいれんを鎮めて疝痛(腹痛のこと)を和らげる効能がある。フェンネルオイルの消化促進と疝痛緩和の効能は、動物を対象とした実験と人を対象とした実験の両方において、有効性が証明されている。
フェンネルの実を乾燥させたものは、漢方生薬の1つとして用いられており、生薬名は和名と同じく茴香である。
茴香は、以下の症状に有効であるとされている。効能・効果の傾向をみると、子宮や胃腸など腹部にある臓器に有効作用する特性をもつことが分かる。
※妊婦や授乳中に該当する者は、摂取してはならないとされている。
ハーブティーにして飲むことで、デトックス効果やダイエット効果を得られるハーブを8種類紹介しています。フェンネルは消化促進の効能をもつなど、各ハーブの効能が詳しく説明されているので、選ぶ際のよい参考になるはず。
フェンネルは薬効豊かであるため、精油をアロマテラピーに利用したり、ハーブティーが飲まれたりすることも多い。しかし妊婦や授乳中にある者が、フェンネルのハーブティーを飲用する場合は注意が必要である。
フェンネルなどを含むハーブティーを、1日約2L飲んでいた女性の新生児に、低血圧・意識障害・嘔吐の悪症状が表れた事例が報告されているためである。飲用中止により回復したが、大量摂取は控えるべきであると言える。
フェンネルの種やフェンネルオイルに関しては、妊婦が摂取すること自体が禁忌とされている。
またフェンネルオイルは、女性ホルモンのエストロゲンと同様の作用をもつため、乳がんや子宮がんなど女性特有の疾病にかかっている者は、摂取を控えたほうがよい。