ギムネマ

ギムネマとは、ギムネマ・シルベスタという植物のことを指す。主成分のギムネマ酸は、甘味の味覚を鈍くするほか、糖吸収の抑制や膵臓β細胞を活性化すると言われている。よって糖尿病治療や血糖値低下による脂肪燃焼の効果を期待できるが、副作用の報告もあるため、摂取するならば用法・用量を守ることが望ましい。

ギムネマは、インドやスリランカなどに生息している植物

ギムネマとは、ギムネマ・シルベスタというガガイモ科に分類される常緑つる性植物の略称である。
ギムネマはインド中央部～南部、スリランカ、中国南部、台湾などに生息している植物であり、インドにおいては糖尿病に薬効のあるハーブとして信じられ、用いられてきた歴史がある。

多種類の成分を含むが、多くはギムネマ酸が占めている

ギムネマには、ギムネマ酸、ギムネモシド、グルマリン、コンズリトール、ギムネマシン、ギムネマサポニンなど多種類の成分が含まれているが、多くはギムネマ酸が占めている。

含有成分のうちギムネマ酸やグルマリンには、甘味と苦味の味覚を鈍くする作用がある。またギムネマ酸には、小腸での糖吸収を妨げ、膵臓β細胞を活性化する作用があると言われている。膵臓β細胞は、血糖値を下げるインスリン分泌のコントロールを司る細胞である。

全ての糖尿病に効き目があるかは、研究段階である

インスリン分泌促進薬や経口血糖降下薬を使用中の、I型・Ⅱ型の糖尿病患者に、ギムネマ製剤をプラスしたところ、ギムネマ製剤をプラスする前よりも高い血糖値低下の効果を得られたという研究結果がでている。
ただし、他の大半の研究においては、被験対象がⅡ型の糖尿病患者であったため、ギムネマが全ての糖尿病に効力を発揮するか否かについては、さらなる研究を要する。

ダイエットにむすびつけられる可能性あり

現段階では、ギムネマ酸を含むギムネマが、糖尿病の特効薬になると言い切ることはできない。
しかし血糖値低下の効果は得られるとみてよいだろう。また血糖値が低下すると、血糖値を安定させるエネルギー捻出のため脂肪燃焼がなされるので、ダイエットにむすびつけられる可能性も高い。

ギムネマの飲食品は、用法・用量を守ることが大切

ギムネマは、糖尿病・体脂肪への効果が期待でき、お茶やサプリメントなどから有効成分を摂取できる。
しかし糖尿病でない者へのギムネマ投与で吐き気などの症状が出た、またダイエット目的でギムネマ茶を継続飲用したところ、皮膚に痒みが生じたなどの報告もあがっているため、摂取の際は注意が必要である。

もしギムネマの効果を期待して、お茶やサプリメントなどの飲食品を利用するのであれば、それぞれに定められた用法・用量を守ることが大切である。利用により心身に異常がみられた場合は、早急な医師への相談が望ましい。

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