標準体重

標準体重とは、健康的に暮らすために理想的な体重であり、肥満でもなく痩せでもなく、高血圧や脂質異常症、肝障害などの病気に最もかかりにくい体重を統計的に認定したものである。理想体重とも呼ばれる。

標準体重を算出する方法はいくつかあり、最近はBMI（body mass index）による算出方法が一般的に用いられているが、学童期の子供についてはローレル指数や日比式などが、乳幼児にはカウプ指数が用いられる。

ＢMIによる標準体重の計算

日本肥満学会の判定基準は、統計的にBMI ＝ 22となる体重が最も病気にかかりにくいとし、この値を標準としている。
また、ＢMIは成人にのみ用いられる。
下記の計算式により、標準体重を算出できる。

標準体重（kg）＝身長（m）×身長（m）×22

適正体重と普通体重

適正体重と普通体重は同じように考えられがちだが、若干異なる。
標準体重は統計的に病気にかかりにくい体重であり、普通体重は痩せでも肥満でもない体重である。
標準体重はBMI ＝ 22となる体重であるのに対し、肥満度の判断基準は以下（BMIによる肥満度表）のようになっていることから、普通体重は18.5 ≦ BMI ＜ 25.0となる体重である。

肥満度が高くなるほど、生活習慣病などのリスクが高まるということは一般的となっているが、少なければ良いということでもない。
「痩せ」にも健康への悪影響があり、男性においては発がんリスクが高まるということがわかっている。

BMIによる肥満度

BMI	判定
BMI ＜ 18.5	低体重
18.5 ≦ BMI ＜ 25.0	普通体重
25.0 ≦ BMI ＜ 30.0	肥満（1度）
30.0 ≦ BMI ＜ 35.0	肥満（2度）
35.0 ≦ BMI ＜ 40.0	肥満（3度）
40.0 ≦ BMI	肥満（4度）

標準体重と美容体重

標準体重は、美容の面からみると若干多めであることから、女性が健康的で美しいスタイルを目指すための目標体重を美容体重と呼んでいる。

美容体重は、一般的にBMI ＝ 20になる時の体重とされ、下記の計算式で求められる。

美容体重(kg) ＝ 身長(m) × 身長(m) × 20

体脂肪率を考慮しないことによる例外

BMIは体脂肪を考慮せず身長と体重のみで肥満度を判定するため、筋肉量が多い人では体脂肪率が低くても、肥満と判定される場合がある。

また、反対に筋肉量が少なく低体重の場合、体脂肪率が高くても、BMIでは肥満と判定されない。
このような、体脂肪率が高く、低体重で肥満と判断されにくい場合を「かくれ肥満」と呼び、若い女性に増えている。

標準体重は、体脂肪も考慮して求めるべきだが、身長と体重だけで簡単に求められるBMIによる計算が広く採用されている。
標準体重に近づけることも大切であるが、体脂肪を定期的に確認することも大切である。

日比式による標準体重の計算

6～14歳の学童期の子供の標準体重は、下記の計算式を用います。
係数については以下（男女別係数一覧表）を参照

標準体重(kg) ＝ 係数1 × 身長(cm)³ ＋ 係数2 × 身長(cm)² ＋ 係数3 × 身長(cm) ＋ 係数4

男女別係数一覧表

性別	係数1	係数2	係数3	係数4
男子	0.0000641424	-0.0182083	2.01339	-67.9488
女子	0.0000312278	-0.00517476	0.34215	1.66406

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