セントジョーンズワートは、北アフリカなどに生息する薬効植物で、セイヨウオトギリソウなどとも呼ばれる。花に含まれるヒペリシンという物質にセロトニン分泌を促す働きがあるため、セントジョーンズワートを摂ると抗うつ効果を得ることができる。またセントジョーンズワートを乾燥したものは抗菌、血止め、利尿の効能があるため、呼吸器や消化器の出血、リウマチの骨痛などに効果的。セントジョーンズワートでセロトニンが増えると満腹を感じやすくなるメリットもあるため、なかなか過食が止められない人のダイエットにも有効。
セントジョーンズワートは、北アフリカやヨーロッパなどの地域でみられる黄色い花を咲かせる植物。
和名を西洋弟切草(セイヨウオトゴリソウ)、中国名や漢方生薬名を貫葉連翹(カンヨウレンギョウ)、または小連翹(ショウレンギョウ)という。
セントジョーンズワートは薬効ある植物で、軽度~中程度のうつ病症状を緩和する効能があることで有名。
抗うつの効能がある部位は花で、花の抽出液に含まれているヒペリシンという物質が、セロトニンの分泌量を増やすことによってうつ病の症状を和らげると言われる。
セントジョーンズワートのうつ病への有効性は、ドイツコミッションEというハーブの評価委員会(日本の厚生労働省に相当する)から認可されている。効能に信頼がおけるので、セントジョーンズを素材としたサプリやハーブティーなどの健康食品は世界的に人気がある。
セントジョーンズワートには抗うつだけでなく、抗菌、血止め、利尿の効能もある。
花・葉・茎など全部位を乾燥させたものは貫葉連翹(カンヨウレンギョウ)の薬名で呼ばれ、呼吸器官や消化器官からの出血、リウマチの骨痛症状、胃炎・腸炎、黄疸の治療に使われている。
セロトニンは気持ちを高揚させる物質として有名だが、脳の満腹中枢に作用する一面もある。
セントジョーンズワートの利用でセロトニン分泌量が増えると、満腹の感覚を得られやすくなるので食べ過ぎを防ぐことができる。過食がクセになってしまっている人は、ダイエットにセントジョーンズワートを利用するのも手。
セントジョーンズワートは優れた薬効植物だが、副作用には気を付けなければならない。
表れ得る副作用には、不眠や胃腸の不具合、吐き気などがある。ただしサプリメントやハーブティーをがぶ飲みするなど過剰量を摂りさえしなければ、これらが表れる可能性は低い。