杜仲茶は、日本で幾度もブームになった健康茶である。原料の杜仲葉が含有する杜仲葉配糖体は、血圧低下の効果をもつトクホ成分に認可されている。他にもアスペルロシドなどの含有成分に、血中脂質値の上昇や体の酸化を防ぐ効果があるため、杜仲茶は血圧コントロールやダイエットサポートに適した飲料と言える。
杜仲茶は、杜仲の乾燥葉から作られる健康茶である
杜仲茶は、1970年代や2006年度など、日本で幾度もブームになった健康茶である。
目立つブームは去ったものの、現在もなお健康維持や向上を目的に、多くの消費者に飲用されている。
杜仲茶の原料である杜仲(とちゅう)は、中国の中部地方を原産地域とする落葉性の植物であり、杜仲のほか木綿や糸連皮(しれんぴ)、思仙(しせん)の中国名ももつ。
日本で杜仲の栽培が普及したのは大正時代のことであり、知名度が高いのは乾燥葉から作られるお茶だが、杜仲の樹皮は昔より漢方薬の材料として用いられている。
杜仲葉配糖体は、血圧低下の効果をもつトクホ成分である
杜仲の葉から抽出できる杜仲葉配糖体と呼ばれる成分は、特定保健用食品
(トクホ)に認められている。
杜仲葉配糖体は、血圧低下の効果を有しているためである。
杜仲葉配糖体を有効成分として配合している市場の商品では、小林製薬が販売する「杜仲源茶」が有名であり、パッケージには「血圧が高い方に適す」旨の表記がある。
杜仲葉配糖体に血圧低下の効果があることは、以下の二重盲検並行群間試験でも証明されている。
被験者 |
正常高値血圧の者と軽症高血圧の者、計87名 |
実験方法 |
杜仲葉配糖体を1 g以上含有する飲み物を、1日50 ml×約3ヶ月間におよび摂取させた。 |
実験結果 |
2ヶ月~3ヶ月後の最高血圧値と、2か月半~3ヶ月後の最低血圧値が低下した。 |
杜仲茶など、昔ブームになったダイエット方法のまとめです。特徴的なCMが火付け役となった健康器具や、元プロボクサーがプロデュースしたベルトなど、見れば誰もが「懐かしい!」と感じるものばかり。なかには進化を遂げ未だ販売されている強者アイテムもあります。
血中脂質値の上昇抑制、抗酸化などの効果もあり
杜仲茶の原料となる杜仲葉は、杜仲葉配糖体の代表成分であるゲニポシド酸のほか、アスペルロシド、クロロゲン酸などの成分も含有している。これらには血圧低下だけでなく、血中脂質値の上昇を抑えたり、体の酸化を防いだりする効能・効果もあることが分かっている。
以上から杜仲茶は、血圧コントロールや健康維持、ダイエットサポートに有効なお茶であると言える。
今のところ杜仲茶を原因とする健康被害の報告はないため、安全性においても信頼できるだろう。ただし杜仲茶に限らず、水分のとりすぎはお腹をゆるくするため、適量を摂取することが大切である。