妊婦でもダイエットして良いの!?赤ちゃんへの影響は??
- 2011年11月14日
- 投稿者:小林 ほのか
- コメント:0 件
かつては妊娠中は「二人分なんだから……」と食事を勧められていたものですが、最近はダイエット志向が高いことや、妊娠中の体重管理が厳しいことなどから、妊娠中でもダイエットをしている人やダイエットしたいと考えている人が多いようです。
妊娠中に体重が増えすぎることは、妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)や妊娠糖尿病などのトラブルにつながるため良くありません。だからといって、妊娠中にダイエットしても良いのでしょうか??
妊娠中はダイエットしても良い??
「ダイエット=食事制限」と思っていませんか?? 生活習慣を改善したり、栄養バランスの取れた食事に改めたり、適度な運動を取り入れることもダイエットになります。
ただ食事の量を減らすだけがダイエットではないので、妊娠中も生活習慣や食習慣、栄養バランスを改善し、ダイエットすることは悪いことではありません。妊娠週数にもよりますが、体操や散歩などの運動を取り入れることも良いでしょう。
でも、それはあくまでも太りすぎた場合です。もともとの体重が少ないにも関わらず、「妊娠して今まで見たこともない体重になってしまった」「産後痩せられないと困る」など、自分のヤセ願望だけでダイエットをしてしまうのは良くありません。
妊娠中の体重増加が少ないと低体重児のリスクを高めてしまう
近年痩せている人が増えています。BMI(肥満度)が18.5未満は「痩せ」に該当しますが、BMIが18.5以下の痩せている人が20代・30代の女性に増えているんです。1983年では20代女性の痩せに該当する人の割合は14.6%だったのに対し、2003年には23.4%にも増加しています。
そして、妊娠前に痩せていた人で、妊娠中の体重増加が7kg未満である場合に、低体重児(2,500g未満の出生児)が生まれるリスクが高くなっています。さらに、妊娠前にBMIが19.5未満の場合、妊娠中の体重増加が10kgまでの場合にも低体重児を出生しているケースが多いという調査もあります。
低体重児はメタボになる可能性が高い
昔は「小さく産んで大きく育てる」ということが良いこととされていましたが、近年2,500g未満で生まれた低体重児はメタボになる可能性が高いことがわかってきました。
そして、妊娠前と妊娠中の栄養バランスが重要視されています。
妊娠してから食生活を改善するのでは遅いということですね。将来子供が欲しいと思っている人は特に、妊娠前からムリなダイエットはせず、栄養バランスのとれた食生活を送ることが必要です。
BMIが標準でも、もっと痩せたいと思う女性が多いですが、妊娠・出産や健康維持を考えれば、適切な体重を維持することが重要でしょう。
妊娠中は特に栄養バランスに注意!
妊娠中は体重管理がとても気になると思いますが、過度に体重が増加するのはよくありませんが、ある程度の体重増加は必要なことです(妊娠前のBMIが25.0未満の場合1週間あたりの体重増加は0.3~0.5kgが望ましいとされています)。
「妊娠中の体重増加は10kgまで」と思っている人が多いのですが、妊娠前の体重に合わせて体重を増加させることが大切だと考えられています。
BMI | 推奨されている増加体重 |
18.5未満(痩せ) | 9~12kg |
18.5以上25.0未満(ふつう) | 7~12kg |
25.0以上(肥満) | 個別対応 |
ムリに体重を増やす必要はありませんが、栄養バランスのとれた食生活を送り、適度な体重増加が必要です。
出産後に体型が戻らなかったら……と思うのであれば、散歩や体操などの軽い運動を取り入れて、基礎代謝の維持を心がけると良いでしょう。また、油っぽいものや甘いものを控えることも体重の維持には大切なことです。
妊娠中は必要な栄養をバランス良く摂取することを心がけましょう。特に、妊娠中に不足しやすい栄養素としてカルシウム・葉酸・鉄が挙げられます。