【肥満遺伝子で肥満体質に?】日本人1/3以上が持つという驚愕の事実
- 2012年8月27日
- 投稿者:小林 ほのか
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ダイエットしなくても痩せている羨ましい体質の人もいる中、日本人の1/3以上が生まれつき太りやすい「肥満遺伝子」を持っているとされています。
自称「万年ダイエッター」も少なくないと思いますが、ダイエットを続けても痩せられないのは、実は生まれつき持っている肥満遺伝子のせいなのかもしれません…。
肥満体質を作る肥満遺伝子とは?
肥満遺伝子とは、エネルギー代謝に関係している遺伝子で、太りやすさ・太りにくさに関連しています。
エネルギー代謝に関連している遺伝子の種類は多くあり、今までに発見されているものだけでも50を超えています。太りやすい体質を作ってしまう肥満遺伝子には、主にβ3アドレナリン受容体(β3AR)の変異、脱共役タンパク質1(UCP1)の変異があります。
肥満遺伝子 | 働き |
---|---|
β3アドレナリン 受容体の変異 |
中性脂肪の分解を抑制するように働く。(基礎代謝を低くする) エネルギーを節約できるため、飢餓でも生存できる。 |
脱共役タンパク質1 の変異 |
褐色脂肪細胞の働きが悪く、エネルギーが使われにくい。 (基礎代謝を低くする) |
倹約遺伝子(β3アドレナリン受容体の変異)
エネルギー消費を節約してしまう倹約遺伝子。なるべくエネルギーを使わないようにして、少ないエネルギーでやりくりするように働いてしまいます。そして、残ったエネルギーは体脂肪としてしっかり溜め込んでしまうのです。
飢餓に強いというメリットはありますが、現代のような飽食の時代では、ムダにエネルギーを溜め込んでしまい肥満になるデメリットの方が大きいでしょう。
この肥満になりやすい体質をつくる倹約遺伝子は、日本人の3人に1人が持っていると推定されています。また、倹約遺伝子を持っていると1日当たり200kcalも基礎代謝量が低いことがわかっています。
脱共役タンパク質1(UCP1)の変異
脱共役タンパク質1(UCP1)の変異は、日本人の4人に1人が持っていると推定されています。脂肪を燃やしてエネルギーを生み出す褐色脂肪細胞の働きが悪いので、脂肪が燃焼しにくく、エネルギーを消費しにくいため、肥満を招きやすい体質だと言えます。
肥満遺伝子を持っていたらダイエットしても痩せられないの??
遺伝子は生涯変化しません。では、生まれつき肥満遺伝子を持っているということは、生涯痩せられないということなのでしょうか??
いいえ、そんなことはありません。あくまでも「太りやすい体質」なのであって、痩せることができないわけではありません。基礎代謝が悪くても、運動をしたり食事に気を付けたりすることで、痩せることも太らないこともできるでしょう。
倹約遺伝子には内臓脂肪型肥満になりやすいという困った特徴がありますから、日本人は特に生活習慣病を防ぐためにも肥満に気を付ける必要があるのです。
遺伝子でわかる自分にぴったりのダイエット法
近年自分の遺伝子を検査することが可能になっていて、遺伝子検査をダイエットに活かしたサービスも増えています。
口の中の粘膜を採取し、それを検査機関に送るだけで自分の肥満のタイプや適したダイエット方法を教えてもらうことができるのです。
肥満遺伝子に合ったダイエット法とは?
遺伝子検査によってわかる肥満遺伝子の種類には、先に紹介したβ3アドレナリン受容体(β3AR)の変異、脱共役タンパク質1(UCP1)の変異、そして逆肥満遺伝子と呼ばれるβ2アドレナリン受容体(β2AR)の変異があります。
β3アドレナリン受容体(β3AR)に変異がある場合には糖質で太りやすく、脱共役タンパク質1(UCP1)に変異がある場合には脂質で太りやすいという特徴があり、脂肪がつきやすい部位も異なります。
遺伝子を調べることで自分に合ったダイエット法がわかるので、いろんなダイエットを試したけど痩せられない…という人は、一度調べてみると良いかもしれませんね。
うらやましい!逆肥満遺伝子とは?
β2アドレナリン受容体(β2AR)に変異があるもので、これを持っている人は基礎代謝が高く、太りにくいといううらやましい体質です。