【サノレックス/食欲抑制薬】効果と副作用、処方など
- 2012年2月14日
- 投稿者:二拾七
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「ついつい食べてしまう」「食事制限がうまくいかない」…といった、ダイエットの失敗や挫折の根本の原因は、やはり抑えられない食欲ですよね…
「食欲が抑えられたらどんなにいいか…」「小食になりたい…」 ダイエッターならば誰もが思うことかもしれませんね!?
もし、薬が食欲を抑えてくれるとしたら…!?
やはり、「試してみたい」と思ってしまいますよね…。
でも、効果の強い薬ほど、副作用が懸念されます。でも、やっぱり使いたいと思いますか??
食欲抑制薬(食欲抑制剤)とは
食欲抑制薬とは、その名の通り、食欲を抑える薬です。ダイエッターならば、やはり一度は試してみたいと思ってしまうのでは…!?
でも、食欲抑制薬は普通のダイエッターのために作られた薬ではありません。
本来は重度の肥満症の人が、運動療法や食事療法と併せて、薬物療法を行なう際に使用するための薬です。
サノレックス
食欲抑制薬には多くの種類がありますが、日本で承認されているのはサノレックス(マジンドール)のみとなっています。
ちなみに、重度の肥満とはBMI35以上の場合や肥満度+70%以上の場合などを言います。
生活習慣病を発症する可能性が高く、肥満による健康被害が懸念される状態です。
身長160cmでBMI35ということは、体重89.6kgということになります。
多少の肥満では、食欲抑制薬は処方されないのです。
食欲抑制薬の効果
「お腹がすく」と言いますが、エネルギー不足を感じているのは脳です。
脳にある摂食中枢の働きによって食欲が起こるんです。
お腹が空っぽになるから、お腹がすくわけではありません。
そのため、食欲抑制薬は脳に作用します。
サノレックス(マジンドール)は、脳の摂食中枢に直接作用して働きを抑制し、食欲が起こらないようにしてしまいます。
覚せい剤に似た特性を持つ成分が含まれている
日本で唯一承認されている食欲抑制薬であるサノレックスに含まれているアミンという成分は、交感神経に作用して食欲を抑える働きをします。
しかし、このアミンという成分は、覚せい剤の成分であるアンフェタミンと特性が似ているとされているんです。
日本で唯一承認されているサノレックスでさえも覚せい剤と特性が似ている成分が含まれているのですから、やはり食欲抑制薬は専門的な知識がない人が服用するのは心配ですよね…。
サノレックスの副作用
効果の強い薬ほど副作用が心配なところですが、サノレックスには次のような副作用があります。
- 口渇感
- 便秘
- 嘔吐・吐き気
- 睡眠障害
- めまい
- 頭痛
- 抑うつ、精神障害、不安
- 頻尿
- 肺高血圧症
など
また、サノレックスには依存性があるということがわかっていますし、海外では長期の服用によって肺高血圧症の発症リスクが高まるとの報告があります。
そのため、3ヶ月以上服用しないことが勧められています。
食欲抑制薬を入手でするには?
先にもお話したように、食欲抑制薬は本来重度の肥満である場合に、食事療法・運動療法を補助する目的で服用します。
重度の肥満の人は、内科や肥満外来などで処方されます。(保険が適用となります。)
しかし、美容外科などには重度の肥満でない場合にも、処方する病院もあるようです。
重度の肥満ではなく、ダイエットを目的とする場合には、保険適応外となります。
自費の場合、病院によってサノレックスの値段に違いがあるのですが、1錠500円くらいかかるようです。
個人輸入で入手した薬品で 健康被害が出ています
日本で承認されていない薬品の中には、海外では承認されているものもあります。
海外で承認されている薬は、日本にいながら個人輸入で入手することができます。
「ホスピタルダイエット」って聞いたことはありませんか??
これは、インターネットなどで自分の身長や体重などを知らせ、海外の病院で処方された薬を個人輸入し、服用するダイエットです。
サプリメントのような感覚で服用してしまう人が少なくないようですが、海外で処方された薬には、向精神薬などが含まれている場合もあり、日本国内で多数の健康被害が報告されています。
中には死亡事例もあります。
個人輸入によって、日本で承認されていない薬を入手・服用するのは危険ですのでやめましょう。
現在使用している人は、すぐに使用を中止してください。そして、薬を使用して体調不良が現われている場合には、すぐに医療機関や保健所に相談する必要があります。
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