ビタミンB6が多い食品・食べ物ランキング10
- 2013年1月22日
- 投稿者:二拾七
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数ある栄養素のうち、どの栄養素が何の働きをしているのか、「さっぱり分からない」という人も多いのではないでしょうか。無理なダイエットをしていると知らず知らずのうちに食事が偏ってしまい、身体に必要なビタミンが不足してしまう可能性があります。
今回はビタミン類の一種・ビタミンB6に注目してみました。ビタミンB6が多い食品・食べ物をランキング形式でまとめましたので、ぜひ参考にしてくださいね。
ビタミンB6が多い食品・食べ物ランキング
ビタミンB6はアミノ酸の代謝に重要な役割を果たす栄養素です。
ビタミンB6を多く含む栄養機能食品について、「ビタミンB6は、たんぱく質からのエネルギーの産生と皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です」と栄養機能表示することが認められています。
ビタミンB6は動物組織、酵母、マメ、穀類など身近な食品に含まれているため不足することは少ないのですが、ダイエットで特定の食品群を摂取していない場合や、タンパク質をたくさん摂取する場合は不足の恐れがあります。
厚生労働省の食事摂取基準では、一日の摂取推奨量は成人男性1.4mg、女性は1.1mgとされています。
ビタミンB6が多い食品をランキングにしてご紹介いたします。(ランキング形式で紹介する食品は文部科学省『五訂日本食品標準成分表』に掲載されている食品から100gあたりのビタミンB6含有量が高く、食事に取り入れやすいものをピックアップしています。)
第10位 バナナ 0.38mg(可食部100gあたりのビタミンB6量)
ビタミンB6を多く含む食品は魚に多いため、「魚が苦手でB6不足かも」という人はバナナを摂ると良いでしょう。
ビタミンB6は腸内細菌によっても生成されるため不足の心配はほとんどないとされていますが、タンパク質を多く摂取する人はその分多くB6が必要となります。そのため、プロテインを使う運動選手などはバナナの摂取が推奨されています。
第9位 そうだがつお(生) 0.54mg
そうだがつおは、ソウダガツオ属の魚であり、カツオとは別物とされています。ヒラソウダとマルソウダに分けることができ、種類によって生食に向く・向かないがあります。
そうだがつおはビタミン・ミネラルが豊富に含まれており、たんぱく質や脂質量も高いです。たんぱく質は筋肉を作る良い栄養素ですが、消費し切れずに残ると体内に余分なエネルギーとして蓄積されることになってしまうため、注意が必要です。
第8位 むろあじ 0.57mg
ムロアジはアジ科の仲間であり、独特の臭いを発するクサヤの原料となります。アジ科の仲間といってもマアジとは味が違い、甘みがありません。また、味に癖があるため、人によっては好き嫌いが分かれます。
栄養面で見ると、ビタミン類が豊富に含まれており、たんぱく質がやや多いです。
第7位 かたくちいわし(生) 0.58mg
かたくちいわしは日本の周辺で漁獲される魚であり、子供はしらす(ちりめんじゃこ)です。天ぷらなどにして食べられることが多く、刺身にしても美味しい魚です。
1尾あたりは33kcalと低くなっていますが、レシピの中には油を使った料理が多いため、油で調理したものは高カロリーになります。油を使わなくても美味しく食べられる調理方法が多くあるので、工夫するようにしましょう。
第6位 しろさけ 0.64mg
しろさけは、秋頃に漁獲される魚であることから秋鮭や秋味などと呼ばれ、秋の産卵時以外に漁獲されたものは時知らずや時鮭と呼ばれます。塩をすり込んで焼き鮭にして食べたり、鮭から採れるイクラやすじこなどもご飯のおともにピッタリの食材です。
しかし、鮭はどの部位も塩漬けにしていることが多く、塩分過多にならないように気をつけなければなりません。
第5位 若鶏肉、ひき肉(生) 0.68mg
鶏ひき肉は100gあたり166kcalのエネルギー量があり、豚や牛などに比べカロリーが低いことが分かります。つみれにして鍋に入れたり、炒めてそぼろなどにして食べることが多く、ダイエット中でも好まれやすい動物性食品です。ですが、若鶏のひき肉は意外と脂質が多いため、食べ過ぎないように注意しましょう。
部位 | 100gあたりの含有量 |
---|---|
ささ身(生) | 0.6 mg |
若鶏肉、肝臓(生) | 0.65 mg |
若鶏肉、むね(皮なし、生) | 0.54 mg |
第4位 かつお 0.76mg
カツオに含まれるビタミンB6は、生の春獲り鰹・秋獲り鰹ともに0.76mg含まれています。春鰹は、初鰹や上り鰹と呼ばれ、脂が少ないのが特徴です。逆に秋鰹は下り鰹とも言われ、春鰹よりも脂が乗っており、刺身にして食べると美味しいでしょう。
また、かつおには悪玉コレステロールなどを下げ、善玉コレステロールを増やすとされるEPAやDHAが含まれており、健康効果に期待できます。
第3位 みなみまぐろ(赤身、生) 1.08mg
みなみまぐろはインド洋などを回遊するマグロで、インドマグロと呼ばれることもあります。黒マグロに匹敵するほどの味や脂を持ち、クロマグロの次に高級なマグロと評価されています。主に刺身として食べられますが、タンパク質量の多さが目立ちます。エネルギーとなる炭水化物を補うために、お寿司で食べるのもおススメです。
種類 | 100gあたりの含有量 |
---|---|
びんながまぐろ(生) | 0.94 mg |
くろまぐろ(赤身、生) | 0.85 mg |
きはだ(生) | 0.64 mg |
第2位 かぶの漬物(塩漬け、葉) 1.10mg
カブは根から葉まで余すところなく食べることができる食材です。カブの葉というと根の部分だけを使用し、葉は廃棄されることが多いですが、葉には栄養がいっぱい詰まっているので、漬物やお味噌汁などにして捨てずに使い切るのがおススメです。
また、カブの葉の漬物はカロリーが低いのですが、ナトリウム量が多く、浮腫みの原因にもなります。浮腫みは血行やリンパ液の循環を妨げ、新陳代謝を低下させます。代謝が悪くなるとダイエットにも悪影響を与えるため、ビタミンB6を摂取できても過剰な塩分摂取は控えるようにしましょう。
第1位 にんにく(りん茎、生) 1.50mg
強い香りと風味が特徴のニンニクは、りん茎部分にビタミンB6が豊富に含まれています。香味野菜としても知られており、香りの元はアリシンという栄養素によるものです。滋養強壮などの効果に期待でき、夏バテなどで体力が落ちていると感じたときはにんにく料理を食べてみてはいかがでしょう?
また、にんにくに含まれるアリシンはビタミンB1の働きを活発にする作用があるため、ビタミンB1を多く含む食材と一緒に摂取しても良いでしょう。
偏りのない食事が大事!ビタミンB6を上手に摂る
水溶性ビタミンの一種・ビタミンB6(ピリドキシン)は、酵素の働きをサポートする補酵素の働きがあり、脂質や炭水化物の代謝、アミノ酸代謝などに関与しています。
近年、広島大学などではビタミンB6によるがん細胞増殖の抑制効果を研究し、大腸がんの予防因子となることが報告されているなど、ビタミンB6は注目されているビタミンです。しかし、アルコールはビタミンB6の吸収を妨げてしまうため、常習的にアルコールを摂取している人や摂取量の多い人は飲む量を減らすなどの必要があります。
また、ビタミンB6の過剰摂取を習慣付けてしまう(一日数gを数か月継続)と、神経系の感覚機能に健康障害が見られる場合があると報告されており、不足した場合では湿疹や口角炎、免疫力低下など皮膚に関するトラブルが生じると言われています。
不足が心配な場合はビタミンB6の多い食品を上手に食事に取り入れて、欠乏症の予防を行っていきましょう。
参考資料
- 国立健康・栄養研究所 「健康食品」の安全性・有効性情報
http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail149.html
http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail48.html - 日本人の食事摂取基準2010
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/05/dl/s0529-4s.pdf - 日本食品標準成分表2010
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/houkoku/1298713.htm - その他文献など
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/vsojkn/journal/84-1-1katou_Ndr.pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnfs/65/6/65_253/_pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnfs1983/55/5/55_5_287/_pdf
http://ci.nii.ac.jp/naid/110001261928
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnfs1983/57/3/57_3_133/_pdf
http://www.maff.go.jp/j/fs/diet/nutrition/protein.html
http://vegetable.alic.go.jp/yasaibook/pdf/c03_22.pdf
加齢はわかっているがにんにくを多めに食します
ありがとうございました